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バカラを金継ぎしてみる【呼び継ぎ編】

断面に蒔いた金が乾燥したら次は貝を接着していきましょう。

元の器以外のパーツを使って器を復元することを呼び継ぎと言います。
ガラス同士をくっ付けるときも今回の作業と同じ作業をしますよ。
今回から本格的に金継ぎセットを使っていきます。

作業の全体像はこちら

1、断面に薄く透漆を塗る

何度かやっていて気付いたのですが、金を乗せた面は凸凹してるので、その部分に上手く麦漆が入っていかない事があります。

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そうするとこの写真のように空気が入って偶に曇りができてしまう事があります。
そして恐らく今回壊れた理由もここからだと思います。
ので、それを防ぐ為、初めに金の上に薄く透漆を塗っておきましょう。

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上手く接着できると上の写真のような断面になります。
(それでも右側に少し空気が入っていますが…)

2、麦漆を作る

グラス同士、或いはグラスと補完パーツを接着する際に使う漆を麦漆と言います。
作り方は水と小麦粉を練り耳たぶくらいの硬さになったらそれと同量の透漆を混ぜます。小麦粉の練り物対透漆が1:1です。
何度かやって気づいたのですが、やや緩めの方がガラス接着には良いかもしれません。硬い麦漆だと曇りの原因の隙間が出来やすいです。
ので、ガラス製品の場合1:1.3ぐらいの方が良いと思います。

3、麦漆付け

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麦漆を断面に乗せていきます。動画はかなり硬い麦漆で焼き物だとこれくらいでいいのですがガラス製品はもっと柔らかい麦漆がいいでしょうね。
断面前面に均等に載せていきましょう。

3、接着

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くっ付けたい面通しをぎゅっと押し付けて圧着させます。
今回は自立できるのでやりませんでしたが、自立しなかったり重力で剥がれてしまう場合はテープや縄で縛って固定してください。

動画ではこの後段差を埋めるために余った麦漆を塗りましたがこの辺は好みです。(次の段階の作業で同じようなことができます)

4、乾燥

固定出来たらまた容器に入れて乾燥させます。
麦漆は季節によりますが、2-3週間で乾燥します。


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