エニアグラムという図形について
エニアグラムとは?
エニアグラムとは、円の中に描かれた正三角形と変六角形で構成された図形です。
この図形の初出は分かっていません。
初めに世間に広めたのはグルジエフなので、私はグルジエフの図形として扱おうと思っています。
グルジエフがどこから見つけたかというと、スーフィーからこれを発見したという説やピュタゴラスから発見したという説がありますが、これは訳者の不注意や出典が明らかにされていない情報なので信用できません。
権利的な問題で決着がついていないという側面もあります。*1
取りあえず、初出に関しては噂程度に留めておくと良いと思います。
*1「エニアグラム進化論 グルジエフを超えて」より
何をする為のツール?
グルジエフは自分という小さな世界(小宇宙)と、自分を含めた全世界(大宇宙)との繋がりを認識する内的体験の為のツールの1つとしてエニアグラムを使いました。彼は宇宙も生命体と考えています。エニアグラムの目的とは、図形を読み解き自分という生命体と宇宙という生命体を認識しなおすことにより、小宇宙と大宇宙の自己相似性を感じること事です。
一度図に戻りましょう。円の中に描かれた正三角形と変六角形があります。これは正三角形が三の法則を、変六角形が七の法則を表しています。グルジエフは「エニアグラムはこの2つの法則を内包する生命体の象徴である」と説明しており、あらゆる生命体はそれ自体のなかに〈三の法則〉と〈七の法則〉を内包していると言っています。
2つの法則とは?
2つの法則とはなんだろう?それは三の法則と七の法則、つまり図形上の正三角形と変六角形です。2つの法則については『新エニアグラム』の説明が分かりやすかったので引いておきます。
三の法則について
七の法則について
何故、両数字が採用されているか分かったところで三の法則には三つの力の具体性が欠けているので補足します。グルジエフは「すべての存在物は、受動・能動・中和の三つの力が一点に同時に集まった結果として生じる。」と言っています。受動・能動は分かりやすいですね。一番理解しがたいのが中和です。中和の力とは平均回帰だと私は考えています。回帰とは平均に戻ろうとする力です。
受動・能動で想像し難い場合、二つの力をある地点から左右真逆の方向に伸び続ける半直線として想像してみてください。その状態に、回帰が加わることによって基準値が発生します。回帰の力は常に発生していて、刻一刻と変わっていく事象に対して都度都度平均値をとります。そうするとまたその基準値からまた左右の方向に半直線が伸びる。この時、必ずしも左右の伸びるスピードが同じとは限らないので、時には基準点が右寄りになったり左寄りになったりします。
以下は投げ銭です^^もしもお役に立てたら入れてくださいませ。
ここから先は
¥ 100
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?