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フォルケホイスコーレ留学 次期校長に聞いた スウェーデンのフォルケとは? (他国との違い)


こんにちは、sweco です。
前回に引き続き、次期校長 (Lector) にスウェーデンにおけるフォルケホイスコーレについてインタビューした際の内容についてご紹介します。


北欧の他国のフォルケとの違いは?

デンマークで生まれたフォルケホイスコーレは北欧諸国やフランス、ドイツなどのヨーロッパ諸国、アメリカにも広がりました。
国によってフォルケに違いはあるのでしょうか?

そもそも、なぜこんな質問をしたかというと、スウェーデン人の友人たちに、フォルケホイスコーレの話をすると、大体いつも「?」という反応をされます。
フォルケの存在を知らなかったり、フォルケに対して良いイメージがない、というのです。
「フォルケに対してどんなイメージを持っている?」と聞くと、"よくわからない"、"ヒッピーっぽい"、"落ちこぼれが行くところ" "芸術系の人が行くところ" といった答えが返ってきます。

一方、日本でのフォルケのイメージはどうでしょうか?
ここ数年、日本で注目されているフォルケはデンマークの学校。自分自身を見つめ直せる場所、何かが生まれる場所、などのキーワドで語られ、とてもステキなイメージがあります。

次期校長にデンマークのフォルケについて聞いてみると、デンマークはスウェーデンに比べて学費が高いので、学ぶモチベーションのある人が行くことが多い、またCV(日本でいう履歴書)に書くと有利になる、と仰っていました。

また、詳細な違いはわからないが、方向性が似ているのは
ノルウェー・デンマーク、の2国。
スウェーデン・フィンランド、の2国。
と仰っていました。

確かに、ノルウェー・デンマークのフォルケホイスコーレは、海外留学生を受け入れている学校があり、多様性がある印象。
スウェーデン・フィンランドは留学生を受け入れてはいるが、基本的には自国の言語での授業。自国の学生を優先している、という印象があります。

これは、前回の記事でもお伝えしたように、教育から遠い人たちに教育を届ける、という目的のためとも言えるかもしれません。

スウェーデンのフォルケホイスコーレでは、すべての学校にAllmän kurs が設置されているそうです。学校をドロップアウトしてしまった子どもたちや、移民としてスウェーデンで新しい生活をしていかなければならない人たちが、基礎学力やスウェーデン語を身につけることができるのがAllmän kursです。
スウェーデン国内でのフォルケの印象はあまりよくないのですが、こういった学び直しの場があることは、素晴らしいことだと思います。
誰も置いていかない教育。他国のフォルケと比較して、その違いに驚くとともに、改めてスウェーデンのフォルケの理念に共感することができました。

それでは今日はこの辺で、Hej då!

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