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メジャーなコンピュータ言語9つのループの書き方比較

プログラミングの基礎には、順次処理分岐処理繰り返し処理(ループ)の3つの要素があります。今回は、この中の繰り返し処理、つまりループに焦点を当て、Python、JavaScript、Java、C++、Ruby、PHP、C#、Swift、そしてKotlinの9つのメジャーなコンピュータ言語について、それぞれのループの書き方を比較していきます。
大きくfor とwhileがあり、配列の数だけループするforeach(forで実装されているのもある)があります。


1. Python

Pythonでは、forループとwhileループが主に使用されます。Pythonの構文はシンプルで、初心者にもわかりやすいです。

# for ループ
for i in range(5):
    print(i)

# while ループ
i = 0
while i < 5:
    print(i)
    i += 1

2. JavaScript

JavaScriptでは、forループ、whileループ、およびfor...ofループが一般的です。Web開発において強力なツールです。

// for ループ
for (let i = 0; i < 5; i++) {
    console.log(i);
}

// while ループ
let i = 0;
while (i < 5) {
    console.log(i);
    i++

// for...of ループ
const array = [0, 1, 2, 3, 4];
for (const value of array) {
    console.log(value);
}

3. Java

Javaでは、forループ、whileループ、そしてfor-eachループが使用されます。静的型付けの強力な言語であり、大規模なシステム開発に適しています。

// for ループ
for (int i = 0; i < 5; i++) {
    System.out.println(i);
}

// while ループ
int i = 0;
while (i < 5) {
    System.out.println(i);
    i++;
}

// for-each ループ
int[] array = {0, 1, 2, 3, 4};
for (int value : array) {
    System.out.println(value);
}

4. C++

C++では、forループ、whileループ、そして範囲ベースのforループが使用されます。高パフォーマンスで低レベルの操作が可能です。

// for ループ
for (int i = 0; i < 5; i++) {
    std::cout << i << std::endl;
}

// while ループ
int i = 0;
while (i < 5) {
    std::cout << i << std::endl;
    i++

// 範囲ベースのforループ (C++11以降)
std::vector<int> vec = {0, 1, 2, 3, 4};
for (int value : vec) {
    std::cout << value << std::endl;
}

5. Ruby

Rubyでは、eachメソッドやwhileループがよく使用されます。シンプルで読みやすい構文が特徴です。

# each メソッド
(0...5).each do |i|
  puts i
end

# while ループ
i = 0
while i < 5 do
  puts i
  i += 1
end

6. PHP

PHPでは、forループ、whileループ、およびforeachループが一般的です。Web開発で広く使用されています。

// for ループ
for ($i = 0; $i < 5; $i++) {
    echo $i;
}

// while ループ
$i = 0;
while ($i < 5) {
    echo $i;
    $i++;

// foreach ループ
$array = [0, 1, 2, 3, 4];
foreach ($array as $value) {
    echo $value;
}

7. C#

C#では、forループ、whileループ、そしてforeachループが一般的です。Microsoftによって開発され、広く使用されています。

// for ループ
for (int i = 0; i < 5; i++) {
    Console.WriteLine(i);
}

// while ループ
int i = 0;
while (i < 5) {
    Console.WriteLine(i);
    i++

// foreach ループ
int[] array = {0, 1, 2, 3, 4};
foreach (int value in array) {
    Console.WriteLine(value);
}

8. Swift

Swiftでは、forループ、whileループ、およびfor-inループが一般的です。AppleのiOSおよびmacOS開発に使用されます。

// for ループ
for i in 0..<5 {
    print(i)
}

// while ループ
var i = 0
while i < 5 {
    print(i)
    i += 1

// for-in ループ
let array = [0, 1, 2, 3, 4]
for value in array {
    print(value)
}

9. Kotlin

Kotlinでは、forループ、whileループ、およびfor-inループが一般的です。Android開発において広く使用されています。

// for ループ
for (i in 0..4) {
    println(i)
}

// while ループ
var i = 0
while (i < 5) {
    println(i)
    i++

// for-in ループ
val array = arrayOf(0, 1, 2, 3, 4)
for (value in array) {
    println(value)
}

比較

  • Python: 簡潔な構文とリスト操作が得意。学習コストが低く、初心者に適している。

  • JavaScript: Web開発に強力。for...ofなどの柔軟なループ構文が特徴。

  • Java: 静的型付けの強力な言語。大規模システム開発に適しており、for-eachループが便利。

  • C++: 高パフォーマンスで低レベルの操作が可能。範囲ベースのforループが有用。

  • Ruby: シンプルで読みやすい構文。eachメソッドが直感的で使いやすい。

  • PHP: Web開発で広く使用。foreachループが便利で、配列操作が得意。

  • C#: Microsoftによって開発され、広く使用。foreachループが便利。

  • Swift: AppleのiOSおよびmacOS開発に使用。for-inループが特徴的。

  • Kotlin: Android開発で広く使用。for-inループが直感的。

それぞれの言語は異なる特徴を持ち、使用する場面や目的に応じて適したものを選ぶことが重要です。プログラミングを学ぶ際には、これらのループ構造を理解し、実際にコーディングしてみることが有益です。

Tips : COBOL

COBOL(Common Business-Oriented Language)は、主にビジネス、金融、行政システムで使用される古いプログラミング言語です。COBOLでのループは、PERFORM文を使用して実装されます。

COBOLのループの書き方

COBOLでは、基本的なループはPERFORM文を使って書きます。以下に、COBOLでのループの例をいくつか示します。

1. PERFORM...VARYING(FORループに相当)

       IDENTIFICATION DIVISION.
       PROGRAM-ID. LoopExample.

       DATA DIVISION.
       WORKING-STORAGE SECTION.
       01  I PIC 9(2) VALUE 1.

       PROCEDURE DIVISION.
           PERFORM VARYING I FROM 1 BY 1 UNTIL I > 5
               DISPLAY I
           END-PERFORM
           STOP RUN.

2. PERFORM UNTIL(WHILEループに相当)

       IDENTIFICATION DIVISION.
       PROGRAM-ID. LoopExample.

       DATA DIVISION.
       WORKING-STORAGE SECTION.
       01  I PIC 9(2) VALUE 0.

       PROCEDURE DIVISION.
           PERFORM UNTIL I >= 5
               ADD 1 TO I
               DISPLAY I
           END-PERFORM
           STOP RUN.

コードの説明

  1. PERFORM...VARYING:

    • この形式のループは、FORループに相当します。

    • `PERFORM VARYING I FROM 1 BY 1 UNTIL I > 5`という構文で、1から始めて1ずつ増加させ、Iが5を超えるまでループを実行します。

  2. PERFORM UNTIL:

    • この形式のループは、WHILEループに相当します。

    • `PERFORM UNTIL I >= 5`という構文で、Iが5以上になるまでループを実行します。

COBOLは他のモダンな言語とは異なる構文を持っていますが、ビジネスロジックを記述するのに適した特徴を持っています。上述の例は、COBOLのループ構造を理解するための基本的なものです。

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