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Recording with Focusrite - ポッドキャストの録音方法 - ③その他の機材

ポッドキャスト録音の必須ハードウェアについては説明しました。今度は、その他の機材についてお話ししましょう。ここで紹介する機材は、不要な場合もありますが、番組の音響品質を高め、最先端の演出を可能にしてくれます。

ヘッドホンとモニタースピーカー

高品質なヘッドホンは、これから世界に届ける番組ミックスを自分の耳で確かめるのに有益です。ヘッドホンを使うと、各自が自分の音量を決められるので、全員が納得して快適に録音に臨めます。
信頼性の高いモニタースピーカーは、収録後と編集中にポッドキャストを聴き、音楽や効果音の要素を追加するときに非常に役立ちます。ただし、番組の収録中に使用すると、スピーカーの音がマイクにかぶるので避けましょう。

マイク

市場にはたくさんのマイクが出回っています。様々な場面で使えるユニークな機能を持つ製品が豊富にあるので、自分のポッドキャストや録音のニーズに合わせて検討するとよいでしょう。
マイクにはいくつかの種類がありますが、オーディオインターフェースは通常そのすべてに適合するように設計されています。どの種類のマイクも音波を電気信号に変換しますが、その方法には違いがあります(ここでは詳しく触れません)。ここではポッドキャスターが知っておくべき2種類のマイク(ダイナミックマイクとコンデンサーマイク)について考察しましょう。

ダイナミックマイク
一般に、ダイナミックマイクは感度が低いため、大音量の過渡音源を扱うことができます。声は、普通の話し声から元気な声、笑い声に変わることがあります。ダイナミックマイクは、コンデンサーマイクより周囲のノイズを拾わず、かぶらないので、多くの人がポッドキャストに自分のマイクを持って出演するときにはとても有効です。番組でかぶりの量を管理する必要があるときに便利なマイクです。

コンデンサーマイク
コンデンサーマイクは、一般にダイナミック型と同程度のSPL(Sound Pressure Level:音圧レベル)を処理しますが、録音中の空間から多くの環境音も拾います。そのため、コンデンサーマイク1~2本だけで、複数の出演者の声を捉えるには最適なマイクです。
このタイプのマイクには、ファンタム電源と呼ばれる、48Vの電源が必要です。大半のオーディオインターフェースは、このマイクの電源用オプションを提供します。

ポーラパターン

録音中に考慮すべき、最も重要なマイクの特性の一つにポーラパターンがあります。マイクの中には指向性が非常に高いものと、全方向から均等に音を拾うものがあります。ポーラパターンは、マイクロホン・カプセル部から生じる収音エリアの形状を表現するものです。

ポーラパターン:カーディオイド
カーディオイド型マイクはポーラパターンがハート形のものが最も一般的です。このポーラパターンは、主に前方の音を拾い、背後の音は拾いません。これは背後の不要な音を避け、出演者の声を集中的に拾うのに最適です。

ポーラパターン:オムニ(無指向性)
オムニは、全角度から音を拾うポーラパターンです。マイクを1本しか用意できず、同じ部屋で複数のゲストに話してもらう場合は、オムニマイクで全員の声を均等に拾うことができます。

ポーラパターン:フィギュア8(双方向性)
フィギュア8は、同じ室内で2人のポッドキャスターの声を1本のマイクで拾うときに最適です。収音エリアが8の字形で、前後の音を拾い、両横からの不要なノイズを避けます。

ブームアームとスタンド

ブームアームとスタンドがあれば、収録中、マイクを持たずに済むので、一貫した音声レベルを保つことができます。マイクを固定すれば、両手が自由になるので、ショーの収録中によりリラックスして自信を持つことができます。ポッドキャストに動画を加える場合は、スタンドを使うと自由にジェスチャーを使ったり、マイクを持たずに歩き回ったりできます。

もちろん、価格には幅があります。ブームアームやスタンドに多くのお金をかける必要はありませんが、質の良い丈夫なものが必要です。例えば、安物のスタンドはしっかりマイクを固定できず、徐々に下がってくることもあるので、望ましくありません。

ルームアコースティック(吸音材)

その場しのぎの家庭用品からプロ用のルームアコースティック製品まで、声の反響を抑えるものはたくさんあります。その場所に音を跳ね返す面があれば、マイクは反響音を拾います。

部屋の音響特性による音の仕上がりの違いは、それなりの音がプロ品質の音に変わるくらいの差を生みます。皆がレコーディングスタジオでポッドキャストを制作するつもりでなくても、簡単な工夫で、しばしばお金をかけずに、音響体験を最大限に高める方法はいくつかあります。小さい反響しやすい部屋、つまり壁がむき出しで、窓、タイルの床といった硬い面がある部屋は、ポッドキャスターにとって最悪の環境です。部屋の反響音が出演者の声を圧倒し、番組のミックスが正確に聞こえず、間違ったミキシングの判断を下してしまいます。

ラグやカーテンといった家庭用の布製の内装材は、高音の反響音の抑制にとても効果があります。低音の反響音は、ベーストラップという吸音材を使えば低域の定在波を最小限に抑えることができます。きちんとしたルームアコースティック製品を買う余裕がなければ、ソファーや大きなクッション材が入った椅子もいい低音吸収材になります。寝室では、ベッドが低音をかなり吸収してくれるでしょう。

ルームアコースティック処理の目的は、完全な無響室を作ることではありません。完全に吸音してしまうと、反響がなくなりフラットなつまらない音になってしまいます。不自然な音にならないように、ある程度の「臨場感」は必要です。プロのルームアコースティック設計者はしばしば、部屋全体の表面の30%くらいを吸音材でカバーし、残りの70%くらいは処理をしないことを推奨します。

ポップシールド

ポップシールドも、ポッドキャストの収録中に不要なノイズが入るのを防ぐのに有効なツールです。ポップシールドは、ポップノイズ、すなわち「P」や「B」の音を発音するときに出る圧力波の緩衝材として機能します。ポップノイズが発生すると、録音セッションが台無しになる可能性があり、ポップシールドはセッションの救世主になることがあります。

マイクの中には、ポップシールド/カバー付きのものもあります。こうしたマイクは、出演者とマイクの間に十分距離がある場合にはすばらしい効果があります。ご想像のとおり、マイクの値段が高いほど、大抵、良質のポップシールドが付いています。ただし、マイクにポップシールドが付いていなくても、ポップシールドは比較的手頃な値段で購入でき、番組の音声品質を劇的に向上させてくれます。

取扱い時のノイズやスタンド由来の振動は、マイクの信号の明瞭さに影響します。ほとんど耳には聞こえず、見つけるのはさらに難しいですが、床からマイクスタンドに伝わる振動は、低域のノイズとなって低音レンジを曇らせ、録音を損なう可能性があります。コンデンサーマイクの多くには、マイク本体を弾力性のあるゆりかごに吊るす形状のショックマウントが付いています。

不要なノイズを避けるには、こうしたショックマウント製品を使うことが重要です。床が振動する場合、特に、録音したトラックに予期しない低域ノイズが乗ってしまう場合には、感度の高いマイク用に良質のショックマウントを導入するのがいいでしょう。また、マイクにハイパスフィルターが付いている場合には、低域のカットオフを試してみるのもおすすめです。

Recording with Focusrite

プロから愛好家まで、世界中で何百万人もの人々が毎日Focusriteのオーディオインターフェースを使って音楽を制作しています。このシンプルな赤いボディの録音機材は、クリエイターに自分たちの音楽を世界と共有する力を与えてくれます。オーディオインターフェースが技術的に優れていることはとても重要ですが、それよりも大事なことは、機材はあくまでもクリエイター自身を輝かせるためのツールだということです。

どんな楽器を録音するにしても、録音のテクニックには常に大事となる基本原則があります。Focusriteの設計開発チームでは、ユーザーの方々がこれらの原則を守りながら簡単に録音できるレコーディングツールの提供を目標としています。世界中に愛好者のいるFocusrite Scarlett インターフェースは、ユーザーの知識や経験を問わずに、様々な場面で良い音の録音を実現できるよう設計されています。このRecording with Focusriteの記事シリーズでは、具体的な楽器やシーン別の録音方法を入門的に解説しています。これらの記事がユーザーの方々のクリエイティブな旅路のガイドとなり、音楽制作の手助けになることを願っています。

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