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一対一の駆け引きと勝負所!

駆け引きというのはフィールドプレーヤーだけのものではないと考えています。
キーパーの皆さんは駆け引きについてどう思いますか?
今回はそういう面の話もしたいな!と思っています。
サッカーファンの皆さんもゴールキーパーに多くの駆け引きという概念がある事を知ってもらえたら。

沢山のインスタ liveをやらせてもらって、ふと一文が目に入りました。
ゴールキーパーと1対1になってしまった場面で全然止められない。
どうやって1対1に対応してるんですか?

という質問!

ここについてもこれをすれば正解という動きは存在しないと思っています。
なのでここでも僕なりのアイディアと僕が考えるシュートを打つ側の選手目線を元に考えてみたいと思います。

ただ全てこちらの状況を種明かしをしてると、フィールドの選手とは今後ずっと対戦相手であるため正直参考にはさせたくないです。(笑)
なので必要要素は書きますが、この意見を拾って+発展させて考えてみてください。

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 駆け引き1**
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早速ですが、1対1を仕掛けてくる選手(ドリブルを挑んでくる選手)が1人で攻めてくる事を想定してください。
果たしてその選手に対して過去のデータ(ここでは漠然と過去のデータという表現をさせてください)というものが通用するのか?(雰囲気は公式戦という緊迫した緊張感があると想定してください)

僕の意見としては『通用はします。』

通用『は』します。

この『は』には結構自分なりの想いもあり、そういう言い方をしています。

最初の意見の『通用する』という意味では『相手のタイミングを変える』ということができる強みです。
どんなにいい選手でもやはり特徴のあるタイミング、テンポ、癖というものがあります。

例えば、
・足が早い、(ボールを運ぶテンポが早い)(テンポが早い為ボールタッチが乱れる可能性は高い)
・足が長い、(膝の長さにより若干のコンパクトさが欠ける場合がある)(脚が長い為足の振りのタイミングが合わせづらい)
・腰が捻れる、(白々しいボールの置き方をしてくる)(ドリブルスピードを落とす傾向がある)
・最後に変化を加えてくる、(キーパーを見てくる)(相手の裏を突くのが得意な選手でありがち)
・あまり考えてない(勢いよく振り抜く傾向が高い、ボールスピードが速いがコースは甘めになる可能性が高い)

これらが確定的要素ではないですが、この存在する癖は『打ちやすい状況を作る』、又はキーパーに対して『そういう風に見せる』事だと思うんです。

その詳細として、『身体の向き、体勢』、『ボールの置き所』などがあります。

データを持っていると、相手のタイミングや、撃ち方の癖、ボールの置き所などを意識して外させるデータに為りうるという事です。

↑ここの部分でのデータというのは、もちろん相手チームの一人一人の選手を分析したデータなんていうのは繊細且つ、有力な情報。

でも僕が言いたいのは、それができるのは、この今の日本においてはプロレベルになってしまうのではないかと思います。
なので大事なのは、試合の中だったり、試合前、又は握手時なんかに人の細部を見る事、あるいは次対戦しようとしてるチームを注目してそういう感覚で選手を観察できるか。

・どんな性格なのか?
・利き足は?
・どんなタイプ?
・チームでどんな存在の扱い?
・身長は?
・タッチは繊細?
・際立っての特徴は?

ざっと見てもこういう情報を入れておく事だけで、試験に何も勉強しないで挑むのか?それとも試験内容を頭に入れて挑むのか?に匹敵すると思う。

だが例外がいると僕は思っている。
そこが僕が **通用『は』する **と言った理由
1対1を仕掛けてくる選手が上手ければ上手いほど(上手いという表現が正しいか分からないけど)、彼らは落ち着きを払っていて様々な情報含め、データ勝負で仕掛けても、なかなかシュートタイミングをズラせない、特徴を消せない!
そして自分との相性みたいなものが合致してしまい良さを引き出させてしまう選手も存在すると思っています。

じゃあそういう選手に対して何もできないか?というと、それはGKとして『NO』と言いたい。

駆け引き2

そこで今度はGK側の工夫の話をしたいと思います。
相手が色んな試行錯誤を重ねてシュートを打つ際、GKがその相手の意図消せるか?が相手の状況に焦りを与えるタイミングだと思うんです。

『例を出します』
この状況でどのように考えますか?(距離は詰められなかったと仮定してください)

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↑図1

多分セオリーを言えば、ボールとゴールとの中間ポジションに立ちループシュートが打たれないタイミングを見つつ、相手のボールが離れるタイミングで一気に詰める、又は少しづつ詰めて距離を縮める。そして飛び込めるタイミングを探る、またはカラダに当たるようにするためにドリブルの侵入に対してついて行く!

というのが基本という感じだろうか。


画像1

図2↑

例えばこのようなシチュエーションが起こったらどうなるだろうか?

A.瞬時にコースが空いていると判断して相手は恐らく空いてる所にシュートを放ってくるでしょう。

という事は、相手が打つ所をこちらが操作しているということにもなります。

通常であればゴールに対して中間ポジション(ゴールの真ん中とボールを結ぶ線上)に立つ事が普通だと言われていると思う。
シュート打たれる可能性を左右50%50%の確率に置くのが良いポジションと言われてる中で右に片寄って(又は左に片寄って)何が意味があるのか?

**
それは相手の意思をコントロールする事!**

先程の図2ではかなり極端な駆け引きを敷いてますが、実際にそんな事をしていてはシュートを止める可能性を上げられないでしょう。
でもこの考え方を発展させてみてください。(やり過ぎはただのポジションミスに見られますが。)

上記の文で言っていた『上手くて止めるのが難しい選手』の様に淡々と勝負をしていては中々1対1が止められない選手を相手にする際だったり、自分の今の考え方というのに対してNEWバージョンの駆け引き方法を得る!という意味ではこの方法は一つ種類がプラスされるはず。

今までは、GOALKEEPERは常に受け身のように考えられてきたと思う。
またはその様なイメージをキーパーの選手個人としても持っていた人も多かっただろう。
キーパーは受ける側!この表現に使ってしまえば正しく受け身だ!
ある意味キーパー個々でタイプは異なるが、受ける!という意味では皆んな同じ表現を使った個人戦術で戦ってきたとも言えると思う。

だが実際は違う。
今回は1対1についての内容だけど、どの場面でも駆け引きというのはある。
見方を変えて考えると意外とゴールキーパーというのは攻撃的な駆け引きのやり合いがあり、様々な工夫の中で常に戦っているポジションなのではないか?といえるかもしれない。

ゴールを守るという意味では単純だが、ゴールキーパーもまたサッカーにおいて複雑な役割を持ったポジションであると今は感じてます。

様々な場面で駆け引きがあり、その状況によって相手を掌握しなくてはならないポジションそんなゴールキーパーというポジションを今楽しんでます。

林 彰洋


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