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靴職人の古着リメイク。ジーンズでスニーカーを作ってみた

古着を「スニーカー」にリメイクしてみました。
素材はヴィンテージ物のLevis 501XX(ダブルエックス)のレプリカです。
1995年頃に購入しました。
当時はデニムやスカジャンなど、まさに古着ブームでした。
毎日のように履いて、苦楽を共にした大切な相棒です。

しかしハードな使用を重ね、所々に大きな破れも出てきました。もう履く事はないかもしれないけど、相棒を捨てるなんてできません。
ダメージも「味」になるところが、デニムの一番のメリットです。壁に掛けてインテリアの一部として楽しんでいましたが、引っ越しなどでしまい込み、何年もクローゼットで眠っていました。

今回そんな相棒のことを思い出し、リメイクして生まれ変わらせることにしました。

靴屋さんにしか作れない古着リメイク

古着デニムのリメイクといえば、バッグや小物に作り変えることが多いですよね。
ポケットやダメージ部分を使った素敵なアイテムがたくさんあります。

しかし、靴は靴屋さんしか作れないのではないでしょうか。
靴はメインの素材以外に、他の多くの材料や型が必要になります。頑丈にしなければいけないので、それなりの技術も必要です。

左右対称の靴。デザインにもこだわりたいです。

★ダメージ部分を生かしたい
★ポケットや小さな金具も残した状態でリメイクしたい
★古着っぽさも残しつつ、綺麗に仕上げたい

考えていると楽しくなってきました。
靴底は白で、ボリュームを持たせると清潔感も出るかな?

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アウトソールでバランスを整える

靴のバランスには、木型と靴底が大きく関係してきます。
特に木型や靴底は、一般の方には手に入りません。
FOBSではオリジナルの靴底も開発していますし、それに合った木型も特注で作っています。デニム素材と仕上がりイメージに合ったアウトソールを組み合わせて、バランスを整えていきます。
この仕事に就いてよかった〜! と思う瞬間です。笑
日頃培っている技術をフル活用した、自分だけのリメイクスニーカーです。

今回はデニムを使いましたが、他の素材でもリメイクスニーカーは可能だと感じました。

過去に生産してきた靴達にも、多種多様な素材を使ってきました。素材ごとに縫製や接着のテストを繰り返し、商品化してきた実績があります。
ニットやナイロン、もちろん革も問題ありません。

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考え出すと、アイデアがどんどん湧いてきます。

★赤ちゃんのよだれ掛けを入園児の上履きにリメイク
★お父さんの古いMA-1をスニーカーにリメイク
★お母さんのお気に入りだったニットや、趣味のサーフィンで使うウェットスーツをサンダルにリメイク

などなど……、可能性は無限大です!

靴は生活の中で必要な、消耗品の一つです。
あらゆるシーンで体を支え続けてくれる、大事な相棒だと思います。
今回のデニムリメイクスニーカーは、学生時代の親友と久しぶりに会ったような気持ちになり、よかったです笑。

今後も懐かしくて新しい、より良い物作りを続けていきます。
FOBSはさまざまな可能性にチャレンジしていきます。

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