見出し画像

靴に「遊びごころ」を取り入れる〜その2〜

遊びごころがたくさん詰まった「FOBS」のスニーカー。
第一話もぜひお読みください。

FOBSのアイテムとして初めて作ったバルカナイズド製法のスニーカーは、ある出来事から着想し、生まれた靴です。

その出来事とは、東日本大震災です。

たまたま見たニュースの中で、レポーターさんの「何が不足していますか?」という質問に、被災者の方が答えた内容はこうでした。

「食べ物や生活必需品も不足していますが、慌てて避難所に逃げてきたので、現在はサンダルを履いています。余震も続いているのでさっと履けるサンダルは楽だけど、走ったり瓦礫の中の移動を考えると、スニーカーがベストです。スニーカーを届けていただけると助かります。」

このニュースを見た私たちは、「靴屋の出番だ!」と思いました。
そして、急いで仲間に声を掛けました。するとあっという間に200足ほどが集まり、すぐさま寄付することができました。

しかし……、最も需要があるのはただのスニーカーではなく、脱ぎ履きしやすい靴ではないのか?
こう思ったのが、デザインの始まりでした。

こだわりが詰まった脱着しやすいスニーカー

ローカットよりは、くるぶしや足首を守る事ができるハイカット。
でもハイカットは、靴紐を結ぶのが面倒。
脱着時のストレスをなくす」というテーマをどのような方法でデザインに落とし込むかを考えた結果、マジックテープを使うスタイルにたどり着きました。

デザインをした当時は「もっと違うデザインがあるのではないか?」と深く考え過ぎてしまい、試作品止まりでした。
それが、この写真のスニーカーです。

そして数年後。

脱着時のストレスをなくすハイカット」のスニーカーなら、やはりこのマジックテープアイデアが最適解だ。と一周回って(?)思い至り、ついに完成させることができました。

デザインはあくまでもシンプルに。
甲部分全体がマジックテープ仕様になっているため、ルーズに履きたい時は緩めに、しっかりと履きたい時は強めにと、自分好みに調節できます。

さらに遊びごころを取り入れて、2WAY仕様にしました。
甲パーツのマジックテープは取り外しが可能で、靴紐スタイルでも履くことができます。

ベロ部分にはゴムが通してあり、ベロが外側へと捻じれるのを防ぎ、常にベロが気持ち良くセンターにくるように工夫してあります。

さらにここでも遊びごころ。アウトソールにはVibram社で製作してもらった特注色のボーダー柄を装着。デザインがシンプルなだけに、アウトソールのボーダー柄が映えます。足を組んだときや歩いているときにチラッと見える、さりげない大人のおしゃれです。

シンプルでありながらも、随所にこだわりがいっぱい!
この「遊びごころ」を取り入れるのがFOBSです。すでに完売しておりますが、会社に保管していた数足をオンラインショップにて販売いたします。数に限りがありますので、お早めに。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?