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奇蹟の芸術都市バルセロナ展

帰省したタイミングで地元の美術館に行ってきました。

スペイン・カタルーニャ自治州の州都バルセロナは、古来、地中海交易の要所として栄えました。18世紀後半以降は、新大陸との貿易や産業革命によって経済的に大きく発展し、町の近代化が進んでいきます。19世紀後半には、中世の様式やフランスのアール・ヌーヴォーなどの同時代の他国の芸術運動が結びついた「ムダルニズマ」と呼ばれる新しい芸術様式が生まれ、アントニ・ガウディ(1852-1926)やリュイス・ドゥメナク・イ・ムンタネー(1849-1923)らによる独特のスタイルを持つ建物が次々と造られていきました。また若き日のパブロ・ピカソ(1881-1973)やジュアン・ミロ(1893-1983)、サルバドール・ダリ(1904-1989)は、19世紀末から20世紀初頭にかけてバルセロナで過ごし、独自の表現を模索し続けました。
本展は、今もなお多くの人々を引き付けてやまない都市バルセロナの魅力の源泉を、町の近代化を促進させた19世紀後半のイルダフォンス・サルダー(1815-1876)による新たな都市計画から、20世紀のスペイン内戦(1936-39年)までの約80年間に生み出された芸術作品の中に辿ろうとするものです。カタルーニャ美術館などの協力により、絵画や家具、宝飾品など多彩なジャンルによる作品約130点で、近代カタルーニャ芸術の精華をご紹介します。

(公式サイトより)

感じたこと

かつて海洋大国として世界を股にかけたスペインの都市バルセロナ

ピカソやダリのイメージが強かったですが、そうした人物が登場するまでの流れや絵画以外にもサグラダファミリアのガウディなど建築に関する展示もあったのが面白かったです。

第1章 都市の拡張とバルセロナ万博

の精巧さが印象的で、発展する都市の影の部分としての児童労働という社会問題を主題として選んだことにも興味を持ちました。

第2章 コスモポリスの光と影ではガスパー・オマーの「庭の婦人」が見返り美人図を彷彿とさせるのが印象的でした。寄木での製作もこの時代のバルセロナの工芸技術の高さを表しています。

ラモン・カザスの「入浴前」や「女性運転手」はアール・ヌーヴォーの盛り上がりを感じさせるものでした。

第3章 パリへの憧憬とムダルニズマでは

がお気に入りです。

第4章 四匹の猫ではまず

というカフェの特異さにとても興味を持ちました。自分がいつかカフェを開くなら店名は絶対「四匹の猫」にします。才能が集まりお互いに高め会う場、現存しているのでスペインにいったときにはぜひ立ち寄りたいです。

第5章 ノウサンティズマ、第6章 前衛美術の勃興そして内戦へと徐々にパリから離れ、前衛的な作品が増えてきます。特にジョアンミロ「赤い扇」、サルバドール・ダリ「ヴィーナスと水兵」などは色彩感覚も伴って印象に残っています。


2020年2月8日(土)~4月9日(日)Tokyo Station Gallery でも開催予定なのでぜひまた足を運びたいです。


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