「バスキア展 メイド・イン・ジャパン」と27歳での死
バスキアとは
本名はジャン=ミシェル・バスキア。ブルックリン生まれのハイチ系アメリカ人。
アンディ・ウォーホルと親交が深く、レストランでウォーホルを見かけたバスキアがポスターカードを売り込んだことがきっかけで知り合い、その後共同で作品を制作するまでに至っています。
そのウォーホルの死の翌年、ヘロインのオーバードーズにより死亡。
バスキアの生涯は
にある年表がわかりやすかったです。
特に、
・母親からもらった解剖学図
・自身もバンドメンバーになるなど音楽(特にジャズ)との関わり
が作品に反映されていると感じました。
バスキア展 メイド・イン・ジャパンとは
バスキアの日本初の大規模展。バスキアは短い生涯の中で度々来日しており、作品の中にも「Yen」といった単語がふくまれたり、「Made in Japan」と題された作品があります。また、近年では全ZOZO社長の前澤氏がバスキアの作品を123億円で購入するなど国内でも話題となりました。
- 期間: 2019年9月21日(土)- 11月17日(日)
- 会場: 森アーツセンターギャラリー
感じたこと
初期衝動 / 強迫観念 / 皮肉など様々な印象を受けましたが、もっとも強く感じたのは「野心」でした。
描くことを通じてビッグになる。そうしたよこしまであり、かつ純粋な気持ちが作品に現れていると感じました。
また、レタリングを多用している点は興味深く、英語だけではなくスペイン語やラテン語、日本語なども使用された文字たちはたとえ自分が読めない言語でも何かを訴えてきました。
27歳での死
27クラブと呼ばれる人々がいます。彼らは現代まで多大な影響をもつアーティストであり、みな27歳で死を遂げました。
例を上げると、カート・コバーン / ジミ・ヘンドリックス / ブライアン・ジョーンズなどで、また、アーティストという枠からは外れるが日本で27歳でなくなった人物といえば高杉晋作がいます。
若くして成功し、それ以前とはまったく違う待遇、境遇となった彼ら。そこには成し遂げたという達成感と同時に、あっという間に態度を変える社会や自分の利益のために近づいてくる周囲の人、そして純粋に創作・表現に取り組めなくなってしまっている自分への絶望があったのではないでしょうか。
来年27歳を迎える自分はまだ何も成し遂げていないが、どういった気持ちでその歳を迎えるのか、今から楽しみです。
写真
撮影は一部作品のみ許可されていました。
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