見出し画像

「オラファー・エリアソン ときに川は橋となる」&「ドローイングの可能性」

自粛期間を経て約3ヶ月ぶりの美術館

多くの美術館でオンラインでの展示が行われ、それ自体は素晴らしいことだと思いますが、特に現代アートではインスタレーションという形を取ることが多く体験に重きがあるので実際に足を運ぶことが大切だなと感じました。

自分は12時前頃で、そのタイミングではあまり人はおらずスムーズに入れましたが出る頃(14時前)には列ができていました。



感じたこと

オラファー・エリアソンは環境問題、気候変動への働きかけで知られています。もちろん一つ一つの作品の背景や意図を知ることでそうしたテーマを考えさせられもしましたが、自分が感じたのは純粋に「光・色・風・水などを用いて自然が作り出して来た美を人為的に再現、超越する美しさ」でした。

《ビューティー》はウォーターミストに虹を映し出した作品ですが、今まで非常にまれに、遠くにしか見ることのなかった虹が目の前にあり、虹の始まりを見ることができます。

《ときに川は橋となる》では水の表面のゆらぎにより様々なパターンが出現します。丸いときは月のようですし、波打った様子は深海のクラゲのようでもあります。

自然に発生する虹と人為的な虹をみたときに感じるものは違うのか、完全な自然を映像として再現できたとしてそれをみたときにどう感じるのか。GANで言うところの敵対装置として人間の目を使ってこれからもアートは進化していくのだろうと思います。


ドローイングの可能性では盛圭太さん《Bug report》が印象的でした。

糸を用いた作品では塩田千春さんが有名ですが、塩田さんの糸が血管や神経などを連想させる生物的なのに対し、盛さんの糸は機械的であると感じました。

近未来的な建造物の中にグリッチが組み込まれており、高度にシステム化した社会に内包されるバグの存在を暗示しているような気がしました。

画像

画像1


画像2


画像3

画像4

画像5

画像6

画像7

画像8

画像9

画像10

画像11

画像12


画像13

画像14

画像15

画像17

画像18

画像16



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?