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クレベル・コイケvs斎藤裕-禍根への決着に向かう姿に諭される-

令和の修斗伝承者vs柔術界の鬼神

2023年10月26日(木)、時はお昼過ぎ。
突然降りかかってくる突発的な仕事にあたふたする中、ふとRIZIN45のカード発表が頭をよぎり、
思わずデスクにあるPCから、RIZINの公式サイトを覗き見てしまいました。

そこでは、全てメインイベント級の注目カード4枚が発表されていましたが、その中でも
「クレベル・コイケvs斎藤裕」
は、斎藤選手ファンの自分から見ると、
因縁的にも相手の実績的にも怖さがあるカードで
「遂にこのカードが来てしまったか」
というのが、正直な感想でした。

RIZIN44でクレベル選手が負けた時から
次来るかもしれないと覚悟はしていたのですが、
数年前から物語を追っている者からすると
この試合は斎藤選手の歯車を狂わせ始めた瞬間に決着をつけに行く
1つの集大成のようなカードに感じます。

....なんて、思いを巡らせたのも束の間、
その後すぐさま仕事に戻り、ドタバタ過ごしていましたが
カードを見てからというもの、ちょっとした胸騒ぎのような感覚が頭から離れないまま仕事に取り組んでいました。

幻想なき激強にビビり倒す

クレベル選手は、元KSWのチャンピオンで、RIZINフェザー級の主力選手達をことごとく極め続けてきた、まさに「柔術界の鬼神」です。
中でも東京ドーム大会で、朝倉未来選手を三角絞めで落とした瞬間は、多くの人に驚きと喪失感を与える、衝撃的な光景でした。

しかし、RIZIN44では金原選手に
自身の得意分野であるグラウンドの展開で制圧され、
「クレベルに勝てる日本人はいないんじゃないか?」
という幻想は一度崩れてしまいました。

そんな状況での今回の巡り合わせは
大晦日を盛り上げる素晴らしいマッチメイクだと思うのですが、
斎藤裕が戦う姿を少しでも長く、そして勝つ姿をなんとしても見たい自分としては

「クレベル前回の負けを踏まえて、絶対死ぬ気で来るでしょ..」

「幻想が崩れて旨みが減った激強やん...」

「立ち位置的にも因縁的にも、勝ち負けに伴うリスクがとてつもない..」

と、ネガティブな気持ちの方が先に来てしまい、ビビり倒していたというのが正直な感想でした。

記事を書きながら当時を振り返ると
この「応援しているにも関わらず弱気な態度」は
追い込まれた時に出る自分の本質的な弱さや
自分の思い通りに周りの出来事をコントロールしたがる「良くない時の自分」が如実に現れているなと感じます。

前述の通り、カード発表の日は
仕事の締切に追われていた為、
昼休憩を抜いて作業をする中で
他者起因の突発的なトラブル解決に時間をとられて仕事が進まなかったことで
とても疲れが溜まり、イライラしていました。

残業をしても自分の仕事は終わらず
「人のミスで、なんでオレがこんな思いを...」
等と、完全に負の感情に飲まれながら、
この日は渋々持ち帰りで仕事をすることに決め、会社を後にしました。

「応援しています」と言いながら、自分が力をもらう

前を向けない状態の自分だと
家に帰っても、後にタスクが控えていると
「子供が寝た後、作業しなくちゃいけないのか。。」
と、どんよりした気持ちになってしまいます。

そんな時に、ふと「今日の会見どうだったかな?」とYouTubeを開くと、
自身の試合について語る斎藤選手の動画がアップされていました。

そこでは、

「勝つことしか考えていない」
「今の自分だったら大丈夫」
「いけると思います」

と、斎藤選手自身から、強敵と対峙してもなお主体的で力強く、ポジティブな言葉を聞くことができました。

また、かなり重みのある一戦であるにも関わらず

「2人の選手人生を分けるシビアな戦い」
「どちらかが負ける、だからこそおもしろい」
「ファンや関係者にも納得してもらえる良い相手」

と、自分の境遇を他人事感があるほど俯瞰的に見れているところにも
様々な経験を経てきたベテランの強さを感じました。

少しの事で動揺しやすい自分を思うと
大一番を前にしても、浮つかずに
主観的な世界に埋もれない態度は
とても尊敬してしまいます。

また、そんな斎藤選手を見て
自分が感じていた不安は吹き飛び
心から試合が楽しみになりました。

ただの1ファンではありますが
RIZIN31で大会を盛り上げる為に
全てを懸けて戦っていた頃に見せた
重圧や疲労、周りからの厳しい声への反応を垣間見てきた者からすると
今回の試合は何が何でも勝って欲しいと思います。

様々なものを背負っても報われなかったあの時代から、landmark5の戦いを経て
更に人間としての厚みを携えた斎藤選手なら
きっとやってくれると信じています。

それと同時に、目前のビッグマッチにも
主体的で前向きな気持ちと、客観的な目線の両方を持ち合わせながら
「いけると思います」
と向かう姿に、感銘を受けました。

トップ戦線の格闘家なので、強い相手との試合に燃えて、正面から向かうのは当たり前の事だと思いますが、
自身の戦い(仕事)において、この基本的な部分を当たり前にやり抜けることが、斎藤選手の魅力の1つだと思っています。

またそんな斎藤選手の姿を見ることで
自分の未熟な部分を自然に振り返ることができ、
「次はもっとこうしよう」
と、素直に反省することができました。

この日は疲労を引きずりながら
ずっとネガティブな気持ちで過ごしていましたが、
斎藤選手の試合への意気込みを聞いた後は
2時間みっちりパソコンに向き合い、
ある程度自分でも納得できる形で、
この日のタスクを終えることができました。

「斎藤裕、必勝!!」
なんて言っていますが、
結局、戦う姿にエネルギーをもらっているのは自分の方なんだなとつくづく感じます。

また、こんなに見る者を惹きつけて
生活に活力を与えてくれる斎藤選手は
自分にとって特別なプロのファイターです。

「格闘技は自己啓発」と
毎回記事を作る度に書いている気がしますが
斎藤選手の姿勢に諭された経験を活力として
自分も1歩ずつ日々を積み上げながら、
人生を前に進めていきたいなと思います。

そしてやっぱり言いたい...
2023年大晦日、斎藤裕必勝!!!

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