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乱れ狂う桜

また春が。

桜が・・・
君が泣いたときも
君が嘘をついた日も
君が・・・

僕の心は
毎年咲き乱れる桜を見ると
ただ、
何もできなかった自分と
儚いけれども
見るものの心を奪う
忘れられない。

小さなころから
僕の横で
小さく笑う
君は凄くかわいらしくて
透明だった。
可愛くって
ただ可愛くって。
大切な思い出。

高校まで一緒だったが
彼女は
東京の大学に行くことになった

本当に・・・
一緒に行けばよかった。

ごめんね。
幼馴染だっていうだけで
辛い思いさせて・・・
まだ、
会わせるわけにはいかないのよ。
お医者様や、
カウンセラーの方もそう言ってるから。

きっと
大丈夫よ・・
また、やり直すことが出来るって
私たち
信じて頑張ってるから。

結婚するのね。
あの子には言えないけれど・・・・
仕方がないわね。

本当はね・・・

おめでとう。

そういうと
小さくなった彼女のお母さんは
うつむきがちに
なりながら
さらに声が小さくなっていった。

本当は・・・

もう一度呟く。

その後、僕は街を出た。

桜を見るたびに。
思いが。

どこに行っても
桜からは逃れられない。


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