SESまとめ[エンジニア業態研究]

※当記事は調べた情報を自分用の備忘録としてまとめたもので、個人の見解は含みません。

SESはSystem Engineering Service(システムエンジニアリングサービス)の略。システムの開発・保守・運用などの業務に対してエンジニアを派遣する。

一般的な派遣企業の契約とは異なり準委任契約というものを結ぶ。特徴としては「指揮命令権はSES企業にある」「成果物の完成責任を負わない」「成果物の瑕疵担保責任(不具合改修等の対応)を負わない」などがある。

▼良い点

・様々な企業や案件に関われるので、異なる企業風土やサービスを知ることやコネクションができやすい。
・案件や開発段階を選べるのでスキルや経験を積みやすい。
・参考や学ぶためのリソースが揃っている(スタートアップに比べ)

▼悪い点

・下請けすることが多いため給与が他業態より低くなりやすい
・スキルが低く年齢が高いと選べる案件が少なくなりやすい。難易度の低い案件は若手の育成に回されやすかったり、開発現場の年齢層が若いとやりづらいといった理由から敬遠されることもある。
・開発工程で部分的に携るだけだと人によってはやりがいを感じにくい。
・プロジェクトごとに環境が変わるので、適応するのが苦手だとストレスになるかもしれない。
・準委任契約のため時間単位で取引先に費用が発生する関係から、即戦力であることが求められる。

▼未経験者の企業選びのポイント

昨今だと取引先企業とのコネクションが強くない限り、未経験者が開発現場に呼ばれる可能性は低い。特に詳細設計以降しかできないような状態だと案件紹介がほとんどなかったりする。Vue.jsやReactなどのフロントサイドならまだあるかもしれない。アプリ系の開発は1年以上の経験が求められることが多い。募集要項が曖昧な書き方の企業は案件が選べない可能性がある。

その他には取引先でも判断できる。取引先がスタートアップ系の場合は上級者が多く入り込めずに置いていかれる可能性が高い。安定して資金にも余裕のある中堅企業等であれば先輩同伴で現場に参加できる可能性がある(ただしコロナ以降厳しくなっている)

▼自社開発や受託開発も行なっている場合

自社開発もあって参加も可能と言ってる企業は確認した方がいい。計画してるだけであったり、携われるのは極少数、あるいは採用の謳い文句にしている等の可能性がある。

受託開発も行なっている企業は、優秀な人が受託開発のプロジェクトに召集されやすい。準委任契約は派遣している限り利益が生まれるが、受託案件は納品しなければ利益は発生せず、不具合の数だけ損失になるため。

▼給与について

年間売上÷社員数÷2がその企業の給与の目安。それより実際に低い場合は還元率が低いかもしれない。自分の案件をいくらで受けてるか質問した時に隠す場合は注意。

下請けの階層が深いほど収益が減るので給与は低くなりやすい。仲介業者が入ってると二次受け以降である可能性がある。また、主な取引先が大手グループ企業の場合も階層が深いかも。

▼悪質なSES企業について

未経験者を家電量販店等のシステム開発とは無関係な業務に平日は従事させ、土日にシステム開発に関する研修を行うといった企業が存在する。

そうした行為の目的は、家電量販店等の業務に従事している期間をシステム開発の経験年数としすることで経歴詐称し、取引先企業に派遣しやすくすることにある。なお、スキルが身についていない場合は再び家電量販店送りにされることもある模様。給与が低くなりやすく、経験も積めないのでスキルも身につきにくい。

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