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細々と書く男性高音のお話~その参・外発と内発

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 教育の用語にこんなものがある。「外発的動機づけ」と「内発的動機づけ」だ。前者は報酬など、何らかのメリットがあると認識した時にやる気が上がるというもの。例えば「テストで○○点を取ったらお小遣いアップ」と言って、実際にその点数を取ればしっかり「外発的動機づけ」が効いたと言える。後者は自分が楽しくてやっているだけで、そこに何らかのメリットがなかったとしてもやり続ける。休日の映画鑑賞や読書など、いわゆる「趣味」がこれにあたる。教員はどうやってこの「動機づけ」をやっていくか、それが大事なのだ。

 私の高音も前回の通り、最初は二次会のカラオケの「外発的動機づけ」から始まったものである。それが「内発的動機づけ」に変わり、どうなったかを書いていく。

 その機運は皮肉にも私の主演公演をぶち壊した流行り病がもたらした。ステイホームが叫ばれる中、多くのアニメ作品がYouTube上で無料公開された。その中で、オタクの集まりだった部活の中で話題に上がったものは大体抑えておこうと思って観てみた。その中の『BanG Dream!』が今に至るまで相当な影響を与えたのだ。作品を観て、久々にピアノを弾きたいと思った。自分の高音がハマりそうな楽曲があった。技術が凄かった。それら全て、よりにもよってこのご時世で全て「喰らい尽くしてみたい」と思ったのだ。これが私の内発的動機づけ。小説やテレビなどを読んだり観たりしてしばらく感化されるように、私の頭は案外チョロいのだ()

 やることもないし、自力でできるところまでやってみるか…とか軽い気持ちでやってみたが、私は一度火が付けば「妥協」の文字が頭から消える、名付けるところの「本気病」である。カラオケアプリをダウンロードして毎日練習。体力もないとどうにもならんのでトレーニング。そしてオンライン授業も明けないので実家に帰るとカラオケボックスが普通に営業しているのでさらにのめりこみ…という状態になった。今も年末年始等の特別な事情がなければ「習慣として定期的に入り浸っている」という、ほぼほぼ狂気の沙汰だ。習慣になってしまい、今更やめるのが難しいのもあるのだが…あ、その当時も今もほぼ完全にヒトカラであり時間いっぱいまでほぼノンストップ()
 そうしているうちにわずか1年で判明している分には3オクターブに到達。友人からもまあ驚かれた。中には「俺のバンドに来いよ」と冗談交じりに言う人もいたな…まあ、ご時世で活動できてないと聞いたが。

 その狂気が憎しみと混ざるとは、この頃には思いもしなかったが。

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