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『TOON BLAST』レビュー

Toon Blastをレビューしていきたいと思います。

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僕のレビュー方法は、
「こういう仕様になっている→なぜならこういう意図がありそうだ」
という流れでレビューしていきます。
自分がゲームを作る時に活用しやすいようにするためです。
なので、プレイヤー目線というより開発者目線でのレビューが主です。
そして、レビューする対象は自分が気になったところだけをレビューしようと思います。

どんなゲームか

・ジャンル
パズルゲーム

・リリース年月日
2017年1月20日

・開発会社
Peak Games
ここの会社は「Toy Blast」というパズルゲームを出していて、Toon BlastはこのToy Blastとゲームシステムはほぼ同じです。Toy Blastは改良版という解釈が良いのかなぁと思います。

ゲームシステム

【★】
▼仕様
クリア時のスコアに応じて★がもらえる。
すでにクリアしたレベルの★は回収できない。

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▼想定される意図
いかにして1発で★を取りきるかが重要なため、アイテム使用率を上げるためにこんな仕様になっていると思う。「このステージは★3回収できるかな…不安だからアイテム使っておこう。」という気持ちにさせて、アイテム使用を促す。

【レベル】
▼仕様
レベルは数字で示される。パズルをクリアするとレベルが1つ上がる。他のゲームで言う「ステージ」のようなもの。前にクリアしたレベルには戻ることができず、常に最新のレベルしか遊ぶことができない。

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▼想定される意図
前のレベルに戻れないということは、前のステージのことを全く振り返らなくて良いということだ。
キャンクラとかでよくある「前のステージに戻って★集めるのメンドイな…」ってならなくて済むのでどんどん前に行ける。
パズルが難しいと何度も失敗して詰むリスクもあるが、そこはアイテムを使ってもらえれば良い(ただ、アイテム使用でレベルクリアさせる促しは物足りない気がする)
ただし、レベルを初めてプレイする前に選ぶプリセットのアイテムはに関して、ギミックは遊ぶまでどんなギミックか、パズル配置かが分からないため、選んだアイテムが効果的かは完全に運。
ここはキャンクラみたいに、クリア条件を遊ぶ前に提示すればアイテム使用率は多少上がるのではないか。

【レベル】
▼仕様
パズルゲーではよくある数珠つなぎマップがない。(前作のToy Blastではマップだった)「レベル◯◯」と書かれたボタンがあるだけ。ボタンの上にはストーリーの展開を予想させるキャラクターが描かれている。レベルが上がると絵が変わり、ストーリーが展開される。

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▼予想される意図
ゲームにおけるマップは、おおむね
・「ゲームを進めている」感覚を与える
・小目標、中目標を可視化する
・変化のあるビジュアルで飽きさせない
・世界観を表現する
という目的で作られる。
ということはつまり、この目的を果たせれば必ずしもマップである必要はないということだ。
Toon Blastは、その目的を別の方法で果たそうと挑戦しているゲームなのではないかと思う。
・「ゲームを進めている」感覚を与える
 →絵が変わってストーリーが展開される
・小目標、中目標を可視化する
 →「星の宝箱」で代用する
・変化のあるビジュアルで飽きさせない
 →レベルごとに絵に変化をつける
・世界観を表現する
 →カートゥーンテイストの絵をホーム画面で前面に押し出している
こういったところか。

【ギミック】
▼仕様
レベルが上がるにつれて、パズル内で箱を壊す必要があったり、バブルを弾く必要があったりと、ギミックが増えていく。

▼想定される意図
飽きの防止を図るために、ギミックに変化をつけている。また、ギミックを組み合わせることで難易度の調整もしている。

【デイリーボーナス】
▼仕様
強制的にもらえる仕組みではない。デイリーボーナスボタンをタップしないともらえない。ボタンをタップすると、9個のボタンから1つをタップしてそれがもらえる。

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▼想定される意図
「運営が選んだアイテムを配られる」という体験よりも、「9個の中から自分で選ぶ」体験の方が楽しいからそれを優先させたと思う。ただし、ユーザーが自発的にタップするまで、ホーム画面に載っているボタンがログボかどうかが分からないのでそこは難点。


【その他UIで良いと思ったところ】
・シームレスに左右へ画面遷移するメニュー
シームレスな画面遷移のため、プレイ中の気持ちが途切れることなく、1つの世界の中で操作している感覚がある。

・クリア条件の提示
パズルが始まる前に画面全体を暗くして、車を動かして目線を誘導し、そこにクリア条件を見せている。

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・報酬として★をもらったら、★が星の宝箱ゲージに吸い込まれる演出
単純にゲージが増えていくのは気持ち良いし、小目標を意識させることにも繋がっているので継続率を上げるために非常に効果的な演出。

・クラウンラッシュの時計
時計の針の動き方が1/4ずつ動いている。
この方が針が大きく動くし、気付きやすい。
しかも時間が刻々と過ぎていることを強調して伝えられるので、期限付きのイベントの時はより「急がなきゃ」って気持ちにさせられる。

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・演出を飛ばせるボーナスタイム
例えばキャンディクラッシュソーダは、全てのボーナス演出が終わるまでスキップをすることができず、待たなければならない。
ボーナスとしてスコアがどんどん加算されていくのは気持ち良いが、毎回見せられると飽きるし、このスコア自体もランキングを気にしなければ何点とろうが構わないので、この「待ち」は非常におっくうと思う時がある。
Toon Blastではボーナスを見たくない人はスキップできるので、次々と新しいレベルを遊べて、テンポが良い。

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