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『LINE ポコポコ』レビュー

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LINEゲームのポコポコをレビューしていきます。


どんなゲームか

・ジャンル
パズルゲーム

・リリース年月日
2014年9月3日

・開発会社
Treenod
韓国に本社があるゲームの開発会社です。
ポコポコ以外にも、ポコパン、ポコパンタウンと「ポコ」シリーズをスマホで展開しています。

「気持ち良い」に集約されたコンセプト

僕の予想でポコポコのコンセプトを立ててみると、
パズルを解いて、ポコ森をきれいにして気持ち良いゲーム
になるかなと思います。
スリーマッチパズルは「連鎖が気持ち良い」ところが肝で、その「気持ち良い」という感情をべースに、色んなところで「気持ち良い」を感じられるよう設計されているなと感じます。

・パズルが揃って気持ち良い
・連鎖が続いて気持ち良い
・ステージクリアして気持ち良い
・ステージクリア時の演出が気持ち良い
・花が取れて気持ち良い
・マップに花が揃って気持ち良い
・ポコ森がきれいになって気持ち良い

軽く挙げるだけでもこんなにも「気持ち良い」ポイントがたくさん。

要素を解剖する

では、これからもっと細かい要素について見ていきましょう。
今回は、ポコポコの気持ちよさの大部分を司る「パズル」と「マップ」に絞りました。

パズル

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ポコポコのパズルは、オーソドックスなスリーマッチパズルです。
プレイヤーは1ターンに1回だけパズルの場所を入れ替えることができて、同じ種類のパズルが3つ一列に揃えば消えます。4つ同時に消せば一列一気に消せるボムを作れたり、T字やL字に5個消せば周りのパズルを一気に消せるボムを作れたりと、ここはキャンディクラッシュと同じ仕様です。

・連鎖時の動き

先程も述べましたが、ポコポコは「連鎖が気持ち良い」ゲームです。
そのため、気持ち良さを高めるための工夫がされています。
例えばこういう仕様
↓↓↓

・パズルを連鎖するごとに、消える時の音程が高くなっていく。
・パズルを消して2連鎖以上を発生させると、ポコ太が「ハハー!」「ヨヨヨヨー!」「ワァーハ」「ヒヒヒッ」と褒めてくれる。

「連鎖を起こすほど気持ち良い」ことが伝わるように、2連鎖以上を成功した時に特別な褒めをしてくれます。


・クリア演出と失敗演出

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ステージをクリアすると、「イェーイ!」とポコ太が画面下から飛び上がって画面全体にバンザイして映ります。
そしてボーナスがある場合は画像の様に画面下で踊ります。
…というくらいに、ポコポコではステージをクリアすると、めちゃくちゃ褒めてくれます。

この演出が気持ち良いのです。

パーティクルを飛ばしてキラキラさせる派手さではなく、演出の画面占有率をとても高くすることで派手さを出していて、また、ポコ太の動きを「バンザイ」という分かりやすく強調した動きにすることで、気持ち良さを引き出しています。
ステージクリアという、1番嬉しいタイミングで1番動きのある演出を入れることで「気持ち良い‼︎」となり、次のステージもプレイしたくなるのです。

対してステージの失敗演出はどうかというと、

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ポコ太が画面いっぱいに出てきてズッコけ、思い切り泣き伏せます。
ステージ失敗が1番の失敗で悔しいことである、ということをポコ太の演出で伝えることで、ゲームの中でこの瞬間を1番悔しい気持ちにさせています。
そうすることで、「惜しい!あともうちょっとだったのに!」という気持ちが働き、コンティニューしたくなります。

これだけ動きが派手で、成功・失敗の差が極端だととても印象に残ります。
余談ですが、他のゲームも成功失敗のコントラストが激しいものはあるかなと思った時に、
キャンディクラッシュソーダやスプラトゥーンも買った時と負けた時の差が激しいし、演出を画面めいっぱい使って演出しています。

このように、ゲームにおいて1番心が動く時「成功した時」「失敗した時」にどういう演出をするかは、「もう1回やりたい」と思えるかどうかを左右するらいとても重要だと思います。


マップ

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・クリア段階
ポコポコのステージでは、そのステージで獲得できたポイントによって、評価の段階が分かれています。最上位が白い花、2番目で芽、3番目で蕾、といった具合です。
大体のステージは白い花でクリアできるのですが、たまに難しくて芽と蕾になってしまう時があります。

ここでミソなのが、1番目の白い花は綺麗な色で、2番目と3番目の芽と蕾の色が地味な緑だということです。マップをパッと見た時に、芽と蕾の位置がすぐにわかります。
この光景を見ると、「気持ち良く白い花で揃えたい〜」という気持ちについさせられてしまいます。(企画的には白い花ランキングで「あの友達に勝ちたいから白い花ほしい」や「ステージアンロックのために白い花ほしい」という効果もあります)

・干からびたマップ

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また、ステージを進めると、常に干からびている土地が半分以上見えます。

緑の生い茂ったエリアは花も咲いて、湖もできてみずみずしいのですが、干からびたエリアは生き物が住めないんじゃないかと思えるほど荒野となっています。
花が揃っているエリアと揃ってないエリアの差がこれでもかというほど激しいです。
そして、新しいエリアをオープンすると、荒野だったエリアは緑色に包まれるようになります。

こうすることによって、「あのエリアを緑色にすることで気持ち良くなりたい〜」という気持ちになります。

・マップ~パズル間の演出

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任意のステージの「スタート」ボタンを押すと、ポコ太が駆け抜ける演出が流れます。
これは、1つは世界観の説明のためにあると思います。
マップとパズルは違う場所にあるからポコ太が移動している、という説明です。

ただ、それだけじゃない意図が僕はあると思います。
その意図は、「ゲームをプレイしてない時も気持ち良くさせるよ!」というものです。
この演出は、「トンッ、トンッ、タタタターン」というリズムで走り、見ていてとても気持ち良い演出です。
マップからパズルへの遷移という「何もない時間」でも、気持ち良くさせてパズルへの気持ちを切らせないことに成功していると思います。
もし、これが単に走ってるだけの演出だと、数秒のローディング画面でも飽きるなと思います。


このようにして、ポコポコはゲーム内の所々で「気持ち良い‼︎」と思える瞬間をクリエイトしているゲームだと言うことができます。

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