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「キスは少年を浪費する」

 1993年の東京パフォーマンスドールさんの曲です。売野雅勇さん作詞、小室さん作曲・編曲です。
 東京パフォーマンスドールさんの曲は夏の終わりに浅倉大介さん(以下おししさま)作曲の「逆光×礼賛」を拝聴したくなり(おししさまのお作りになる切なさ満載のメロディーに力強いリズムの曲は最強です!)、続けてあれこれ拝聴するのがお約束のようになっています。あくまで楽曲からのみの印象ですが東京パフォーマンスドールさんは何にも媚びていない感じがして好きでした。
 この「キスは少年を浪費する」も以前から拝聴しておりますが、その度にすごい歌詞だなあ……としみじみします。特に「私は君の罌粟の実だから」って……とやっぱり今拝聴しながらしみじみします。けしの花だと、はかないという意味があるようですが、明らかに実なんですよね。はああ…(大丈夫かなあ)…(すごいなあ)…。
 主旋律とは別に繰り返し鳴っている物憂げなメロディーとベースにうふふとなりながらも歌詞に描かれている世界の独特さや出てくる「私」と「君」と「少年たち」と彼らを眺めている視点と。何だか夏という際(きわ)の季節に、その暑さに、眩暈がするような、一瞬世界が歪んで見えるような、そんな曲です。