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#158_公開買付開始広告(電子公告)が中断された場合

昨日の日経に、サカイ繊維株式会社による、「公開買付開始公告が中断された旨の公告についてのお知らせ」が載っていました。

もともと、東証一部上場のサカイオーベックス株式会社がMBOをやろうとしていて、今年の2月9日に、SPCであるサカイ繊維株式会社による公開買付けを開始していたところ、電子公告でやっていたその開始広告が、2月25日零時零分から3月5日午前9時15分まで中断してしまった、ということのようです。

会社法上の公告だと、たまに、会社のサーバのメンテや停電などの理由で中断する可能性について話題になったりしますが、金商法上の公告はEDINETを使うので、あまり意識したことがありません。

なぜかな、と思ってEDINETで中断公告を見たところ。

上記「2.本公開買付開始公告の中断が生じた時間」に記載のとおり、本公開買付開始公告が2021年2月25日午前零時零分から2021年3月5日午前9時15分までの間に中断されましたが、これは、公開買付者が、本公開買付開始公告を電子公告アドレス(https://disclosure.edinet-fsa.go.jp/)に登録する際、公告期間を2021年2月9日から公開買付期間の末日である2021年3月24日と登録すべきところ、公開買付期間の末日を2021年2月24日とする本当初登録をしたことによるものです。

…もう、ショックでしたでしょうね。誰でもこんなミスはあり得ます。それに、ローンチ前はぜったいバタバタしますので…。

幸い、こういう場合でも金商法はフォローしています。本件では、金融商品取引法施行令第9条の3第5項において準用する同第4条の2の4第4項第3号と、発行者以外の者による株券等の公開買付けの開示に関する内閣府令第9条の4により、その中断に関する公告を打てば、リカバーできます。なので、本件でも、当初の公開買付期間はそのままです。

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