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日本人がびっくりする「中国の学校あるある」について

皆さん、いきなりですが、下記の写真が何の写真かわかりますか?


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「兵士や軍人の軍事訓練の写真でしょう!」と思いますよね?でも、実はこれは中国の大学入学時に行われる軍事訓練(省略:軍訓)です。中国のサイトで「军训(軍訓の中国語)」で検索すると、学校や学生からの投稿がたくさん出てきます。

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イラストの出典:人民網

中国では中学・高校と大学で毎年の9月(入学シーズン)に新入生には2週間ほどの軍事訓練があります。軍事訓練の日数や内容は各校によってさまざまですが、ガチョウ足行進の練習、ランニングや軍体拳と言われる軍隊格闘術のほか、一部の大学では射撃訓練なども行われます。こうした訓練は新入生にとってオリエンテーション的な意味合いもあり、全国各地から集まった学生たちが寝食を共にした訓練を通じて、知り合い、絆を深めるきっかけにもなっています。

初めてこのことを知る日本人の方は、びっくりするのはないでしょうか!?
私は中国生まれ中国育ちで、人生で2回(高校と大学)の軍事訓練を受けたことがあります。だいぶ前のことですが、今振り返ってみても、当時のことをよく覚えています。9月の残暑の中で、ガチョウ足進行の練習をしたり、軍隊拳を練習したり、数分間立ちっぱなしで、非常に辛くて、酷く日に焼けてしまいました。ただ、休憩の時間になると、教官と一緒にゲームをしたり、クラスメイトが歌やダンスを披露したりして、楽しかったこともあります!最終日に全員が今まで学んできたことを一斉に披露し、本当に訓練を通じて、知り合い、絆を深めることができて感動しました。軍事訓練の2週間は中国の学生にとって、在学中で唯一、勉強しなくてもいい憩いの期間かもしれません!(笑)

中国の学生の軍事訓練について、ほかの動画もありますので、もしご興味がありましたら、クリックしてみてください。

軍事訓練は中国の学校では一般的ですが、日本では珍しいのではないでしょうか。中国と日本の学校の違うところについて、ほかにもいくつかを紹介していきたいと思います。

■学期制と休み期間
軍事訓練のところで入学シーズンが9月であると述べたように、中国と日本では学期制と休み期間が異なるようです。私は日本で就学したことがないので、ネットで調べたところ、下記のような情報が分かりました。
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日本の学校は3学期制です。
新学年は、4月、春休みが終ったあとに始まります。
ほとんどの学校では、夏休みは7月20日から8月31までの40日間で、
冬休みと春休みは、12月26日~1月6日と、3月25日~4月5日ぐらいで、
どちらも10日間程度です。
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一方、中国の学校は2学期制です。(小学校から大学まで基本的に同じ)
新学年は、9月、夏休みが終ったあとに始まります。
7~8月に約7週間の夏休み、1~2月(春節期間)に約4週間の冬休みがあります。
国家の規定に基づく労働節(5月)、国慶節(10月)等の休みがあります。

日数から計算すると、中国のほうが休みが多いですね!
日本の学生さんが聞いたら羨ましいと思うかもしれませんが、中国の学生たちは、日本では考えられないほど大量の宿題が出されており、塾や様々な習い事を強要される等のプレッシャーが非常に大きく、とても大変そうです。近年、中国の政府はこの状況を緩和するために、次々と政策を出していますが、なかなか思い通りになっておらず、道のりはまだまだ遠いようです。

私自身の学生時代はどうだったかと言うと、実は、成績は中学、高校ともにとても良かったんですよね。特に高校受験と大学受験のような進学のための準備期間は、勉強以外のことは何もしないくらいに勉強に打ち込んでいました。もちろん、大きなストレスを感じてはいましたが、「いい成績を取って、いい大学に行って、ド田舎を離れて都会で暮らしてみたい!」こんなことばかりを考えて必死に勉強したことは、今となってはいい思い出です。おかげで日本にも来ることができましたしね。

■中国の学校の制服について
中国の学校の話をするなら、制服の話は欠かせません。
中国では学校が定めた制服(男女の別なく)があり、、小中高校の生徒は学校にいる間、ほぼ運動服を着て活動しています。制服のことは中国語でいうと「校服」です。つまり「学校で着る服」の意味です。

まずは下記の写真をご覧ください。
自分の学生時代の写真はあまり持っていないので、ネットで似たような制服の写真を見つけました。私は毎日写真のような制服を着て、小学校6年、中学校3年、高校3年過ごしました…

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出典:ネット写真

もちろんデザインはこの1種類だけではありません。下記のようなものもあります。学校によって、細かいところが違うかもしれませんが、基本的にこのようなものばかりです。そして、私の時代(今年32歳です)だけではなく、今でもあまり変わっていないようです。(笑)

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出典:ネット写真

ネットでは、「中国の制服はあまりに醜すぎる」「中国の制服世界一番ダサい!」「日本の学生羨ましい」などのコメントが溢れています。

が、しかし、なぜ中国の学校は日本みたいな制服に変えないのでしょう!?
ネットで調べたところ、中国の学校が、今もなおジャージ上下を「校服」として採用している理由として、まず、「コストの節約」が挙げられます。2番目の理由は、「便利で安い」ことです。このほか、上海体育学院体育報道メディア・外国語学部の楊剣鋒・准教授は、「中国の体操着校服の主な特徴は、まずは男女の別がない点で、次に審美的に粗野な点だ」と指摘しました。

これらの理由について、今の私なら納得できます。確かに、小学校から高校卒業までの12年間、自分も親も洋服のことで悩んだことがなく、勉強することに専念することできました。(笑)ただ、正直に言うと、学生時代だけではなく、今でも日本の制服を憧れています!これは多くの中国人女性がJKコスプレ好きな一つの重要な理由だと思います。

■中国の学校の体操(课间操)について
一人だけでダサい制服を着ると恥ずかしいと思いますが、数百人数千人が同じ「ダサい」制服を着て行動するとダサいどころか、壮観になるかもしれませんね!

それを見られるのは年1~2回の学校の運動会か、大きなイベントなどだと思われるかもしれませんが、実は毎日の体操タイムで見られます。中国語でいうと「課間操」で、「授業(課)の間の体操」という意味です。

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出典:ネット写真

「課間操」は大体午前中の授業の間に設けられており、休憩時間を含めて30分ぐらいをやります。学校によって或いは時期によってやることは変わっていて、必ずしも「課間操」をやるわけではないのです。

私の時代は全国の学校は統一のラジオ体操をやっていましたが、今は学校によって、太極拳、民族ダンス、流行ダンス、武術、バスケなど、独自のことをどんどん始めたそうです。

【課間操の動画】興味がありましたら、クリックしてみてください。
甘粛省のある中学校の体操タイム:民族ダンスを踊るhttp://www.chinanews.com/sh/shipin/cns-d/2020/10-21/news870761.shtml貴州省のある小学校の体操タイム:バスケでやる!http://www.chinanews.com/shipin/cns-d/2019/12-07/news840865.shtml 甘粛省のある中学校の体操タイム:体育先生がdu laダンスを踊る!http://www.chinanews.com/sh/shipin/cns-d/2019/03-27/news809138.shtml
河南省のある小学校の体操タイム:テコンドーにダンス!
https://v.qq.com/x/page/b05045q5guw.html
ただただ走る、それでも壮観!
https://v.qq.com/x/page/o0714dyajt7.html

■中国の学校の食堂
日本の多くの小中学校で「給食」があると思いますが、中国ではごく一部の学校には導入されているようですが、基本的にありません。

中国の学校の昼ご飯はと言えば、もちろん地域によって違いがあります。自分がお弁当を持って行ったり、地方や農村の小中学校などでは、昼食時間になると、一度家に帰って昼食を食べ、午後に再び登校する場合もありますが、基本的に学校の食堂で食べることになります。

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出典:ネット写真

学校内に食堂が設置されていることが多いです。多くの食堂はバイキング形式で、取り口の前で並んで、スープ、ご飯、おかず2、3種類くらいを盛り付けてもらうスタイルです。支払いは学校に支給されたカードで、別途チャージが必要です。

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出典:ネット写真

自分は小学校の時、毎日家からお弁当を持っていきました。中学校の時は家から近いので、一度家に帰って昼食を食べてから、午後に再び登校するようにしました。高校の時は実家からかなり離れてしまい、学校の寮に住んでいましたので、毎日学校の食堂で食べました。つまり、私は給食以外すべてのパターンを体験できてしまいましたね!(笑)

中国の学校の食堂風景を撮影した映像もありますので、もしご興味がありましたら、クリックしてみてください。
https://v.qq.com/x/page/d08335kku3n.html
https://haokan.baidu.com/v?pd=wisenatural&vid=9591564871808636868

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出典:https://haokan.baidu.com/v?pd=wisenatural&vid=10730248200947215447

上記以外のことについて、他にも紹介したいことがあります。例えば、私は高校3年間、大学4年間、学校の寮に住んでいて、今は中国の農村で小学生も寮に泊まるようになっています。その寮のことについても皆さんに紹介したいと思いますので、また次回のブログでご紹介できたらいいなぁと思います。

最後までご覧いただきありがとうございました。(フライメディア チ・テン)

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