山奥で10日間ひたすら瞑想した話②
-プログラム前半(1日目-5日目)-
4:00
「チリンチリン」
優しい金属音が宿舎に鳴り響いた。
奉仕者が起床の合図の鐘を鳴らしながら宿舎を巡回する。
奉仕者とは参加者を取りまとめるリーダーの役割を担っている人物だ。
朝4:00に起きるなどいつぶりだろうか。
鉛のように重い体を無理やり動かし部屋を出た。
体育館のような建物の瞑想ホールに移動する。
その道中、周りの参加者と目を合わせないよう斜め下を向いて歩いた。
ここでは一切のコミュニケーションが禁止されているからだ。
き