『終末期の肺炎』 レビュー
遅くなりましたが、大浦 誠先生の『終末期の肺炎』のレビューです。ネタバレにならない範囲で。
テーマは『誤嚥性肺炎』。
共著者には我らが隠岐島前の白石先生も参加しておられます。
率直な感想としては、「総合診療医を目指すなら必須」です。
内容としては少し難しく、臨床経験の浅い学生や初期研修医にはやや理解しにくい部分もあると思いますが、読む時期としてはそれくらい早い時期の方がおすすめじゃないかな、なんて思います。正直まだ全然理解はできてないのであと何回か読み返そうと思います。
誤嚥性肺炎を始め、終末期の医療は(いろんな意味で)非常にグレーな部分が多く、僕もまだ初期研修が始まって3週間程度ですが、どうしたら良いか困ることがたくさんありました。
大体そのグレーっていうのは僕の中ではこんな風に見えてました。
『白』と『黒』の間を埋めるグレーがグラデーションみたいにずっと続いてる感じで、一人の患者さんを見たときに、どこから手を付けて良いのか分からない、といった感じです。
しかし、『終末期の肺炎』を読んだ後だと
こんな感じ。
だからなんだと言われればそれまでですが、グレーの中にも色々あるんだな、という再認識と共に、それは分けることができる、ということですね。
抽象的過ぎて良くわからないと思うので、買って読んでください。
誤嚥性肺炎を一生診ない医者はいないと思うので、読んで損にはなりません。
特に総合診療志望は絶対読んでおいたほうが良いですね。誤嚥性肺炎の治療だけでなく、在宅診療や、地域医療を取り巻く社会についても言及があり、非常に面白かったです。
個人的にはオーラルフレイルの話が一番良かったです。丁度担当していた患者さんに当てはまるんじゃないかと思って介入してみたら、経口摂取が可能になりました(介入が原因かは分かりませんが・・・)。
やっぱりプライマリケアは楽しそうなので、早く初期研修終らせたいです
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