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偽装ではないが正しくはないこと

秋田県の比内地鶏のアンテナショップで、親子丼に比内鶏以外の卵も使用していたと報じられてました。
記事によりますと、当初は比内鶏の卵だけで親子丼を出していたところ、味がくどいという評価が多く見られたため、試行錯誤の結果3割ほど普通の卵を混ぜることによって味が落ち着き、美味しいと評価されるようなったとのこと。

おそらく、この飲食店の担当者はなんらの罪悪感も感じていないことでしょう。
悪意があってしたことではないことが報道からは窺えます。
より美味しいものを提供しようという気持ちでしたのですから、なぜいけないのかというレベルだと思います。
また、100%ではないにしろ、ちゃんと比内地鶏の卵をより多く7割も使っているのだから問題はないとの認識だったのかもしれません。

これが、悪意ある経営者であったならば、卵は100%普通のものを使用した上、鶏肉は比内鶏だから問題はないと屁理屈で対応することでしょう。
謳い文句は「比内地鶏」の親子丼なのですから。
比内地鶏と比内地鶏卵を使用した親子丼、とは謳ってないという理屈でしょう。
ここまでくると笑い話ですが、かつての食品偽装問題の根底にあるこの業界の考え方の一端を見る思いです。

なにがいけないことかをしっかりと認識する、その企業や店屋の倫理コンプライアンスが問われる部分ですね。
こんなものでいいだろう的な、問題を軽く見積もったりあるいは問題点を故意にすり替えたり、さまざまな手法で誤魔化しをしようとします。
場合によっては、犯罪にもなりえることを経営者は認識すべきですね。

正しかるべきものは必ずや報われるという確固たる信念を持って、食品に関わる人たちは精進してもらいたいものです。

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