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食の安全・安心

日経BPが主催する一万人アンケート(同社公表)の結果によると、外食産業部門での1位はモスバーガーだったそうです。
ただし、食の関連ブランド全体での総合的順位は39位というのですから、外食産業の評価自体は高くないようです。

モスバーガーは「原料配慮」の項目で昨年に続き1位となっていましたが、「弱者配慮」や「社会貢献」などの項目では低評価らしいです。
使用する食材に対する拘りが評価された一方で、接客における評価が低いというのはサービス業においての大きな課題でしょう。

今回、最も順位を上げてきたのが「吉野家」だそうです。
「トラブル時の対応に優れる」という項目での評価が一躍伸びたらしいですね。
BSE問題など、吉野家の根底を揺るがす問題にも着実に対応し、解決していったその過程が今回の高評価に結びついたようです。
特に、女性の支持者が増えたとのこと。

こういった、いわゆる危機管理の企業コンプライアンスは、その会社のトップがどれほどそのことの重大性を理解をしているかに関わっています。
先だっての日本マクドナルドの管理職問題にしても同様だと思います。
過去に犯してしまった事実は拭えませんが、今後をどうのように対応するかでその企業の運命が決まるといっても過言ではないのに、マクドナルドの出方を見ているとやっぱり残業代は支払いたくないという姿勢が見え隠れしてます。
こんなことでは消費者の支持は得られまいと思います。

数年前のことですが、船場吉兆の事件は誰の目にも見苦しいといっていいほどの醜態をさらけ出し、ついには廃業へと追い込まれました。
会社というよりは単に個人商店が拡大しただけの企業での典型的な危機管理体制の不備というか無さ、対応の術をもたない一商店の脆弱さを見せてくれました。

船場吉兆にしても、その後の対応をきちんとしておれば再生は充分可能であったはずでしょう。
飲食店の今後を考える上で、危機管理が如何に重要で会社の運命をも左右しかねないかということです。
「ブランド食材を使用してます」などの立派な謳い文句を掲げるばかりではなく、トラブルに見舞われたときにどれほど真摯に対応するか、これからもいろんな飲食店の出方が興味津々であります。

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