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グルタミン酸ナトリウム

この7月は、味の素が特許を得た月だそうです。(1907年)
正確にいうと、「グルタミン酸を主要成分とする調味料製造法」に関する特許とのこと。

これにより、現在の「味の素」の前身の小さな会社が翌々年、1909年にこの調味料を発売します。
以後爆発的に普及し、一般家庭はもとより業務用にと幅広い活躍をし現在に至ってます。

特許が切れてからは同種の科学調味料が他社からも発売されます。
しかし、味の素のシェアは圧倒的で旨味調味料と言えば「味の素」というぐらいに有名でした。

いいネーミングですね。
味の「素」ですよ~ ♪
どんな料理も美味しそうになる気がします。

実際に、グルタミン酸ナトリウムの旨味成分は味覚神経に作用して料理を美味しくします。
そのことが一時ひどく悪者扱いされ、味の素を使うと舌が痺れるとか、知能指数が下がるとかおよそ根も葉もない噂も流布されました。

チャイニーズ・シンドロームという言葉が生まれたりもしました。
このグルタミン酸の旨味調味料を多用する中華料理に対してつけられた症候群です。
そんなものあり得る筈がないのに、噂というのは恐ろしいですね。

今でもこの旨味調味料そのものを否定したり、使うことを拒否したり、使った料理を食べることを悪とする考えを持った人たちがいます。
自然派食材と調理法を謳う店屋もあったりします。
うちは、旨味調味料を一切使っていませんと豪語するお店もありますね。

料理店というものは、美味しいかどうかがまず第一で重要であるのに、旨味調味料を使っていない事だけが喧伝されます。
実際に食べてみて、それほど美味しくないといった店もあります。
こういうのを本末転倒というのでしょう。

一般的に、ランチ価格のレベルの料理に旨味調味料を一切使用せずに調理・提供すれば、とても商売としてペイできるはずがないことぐらい、常識で考えれば分かることです。
(もちろん原価無視で、奉仕の精神でやっているお店もあります)

自分は、一口食べれば化学調味料を使っていることが分かると言う人もいます。
事実ならば、素晴らしい神の味覚の持ち主だと称賛したいと思います。

私はそこまでの上質な舌を持ち合わせてませんので、旨味調味料の使用に関してもさほど気にしません。
そんなことよりも、既述したように料理のトータルな味わいとして「美味しいか否か」が大事だと思ってます。

えらいたいそうな話になってきたので、この辺りで止めときます。
ご精読、ありがとうございます~

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