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人手が足りない~!

某番組で、外食産業の人手不足を取り上げていました。なぜ、これほどまで人手が確保できないのでしょうか? 
外食産業の人手といえばそのほとんどが学生アルバイトで占められることは、周知の事実です。(学生アルバイトに依存しなければ成り立たないという外食産業の人材構造自体が問題なのですが… ) 

最近の学生たちのアルバイトに対する意識調査によると、なにが希望のトップなのかというと「シフトに融通性があること」であり、「時間給の高さ」などはかなり下位らしいです。シフトに融通性があるといえば聞こえがいいですが、ようするに自分の働きたいときだけ働ける、そんな職場が希望というのです。多少時間給をアップしても、これでは応募者が少ないのも頷けるというものです。

また一旦採用しても、彼らは自分たちの私生活が最優先でありますから、決められたシフトがあってもなんら拘束力を感じることなく、友人からの誘いがあれば出勤日であっても平気で休んでしまうのです。その日突然休まれれば当然シフトに穴が開きます。そこを埋めるのは結局社員であり現場の責任者である店長クラスということなってくるのですから、先だっての日本マクドナルドのような過酷な常軌を逸する勤務が発生して当たり前だということになってきます。

最近は、そんな彼らにぴったりのその日だけのご都合アルバイト、スポット・アルバイトが人気らしいです。今日は午後から暇だからアルバイトでもしようか、という時にスマホで検索をかけるとその日だけのアルバイトというのがヒットするそうです。その日暮らしを地で行く彼らの意識をもってしては、外食産業も人材を確保できるはずがないでしょうね。

そこで、ある会社では外国人留学生に目をつけました。外国人留学生といっても、アジア系の学生です。彼らは昨今の日本人学生に比べれば、まだまだ勤務に対する忠誠心というか出勤に対する意識が高いといいます。もちろん、時間給も本国の経済状態からすれば高給になるのでしょう。

特に東京の外食産業ではこの外国人留学生の採用が顕著らしいですから、東京在住の方はすでに目にされているのだろうと思います。日本語のたどたどしいスタッフが、最近とみに増えていると感じているはずです。そんなことでいいのかといわれても背に腹は代えられないということで、その会社では今後もどんどん採用していくとのことです。

また一方の会社では、人手の不足を最新のオーダー・システムを導入することで解決しようとしていました。セルフオーダー・システムという機器を導入して、お客に自分で注文を入力してもらいスタッフはオーダー・テイクにはいかないのです。回転寿司ではこのシステムが既にあちこちで導入されています。お客は自分たちのテーブルでタッチパネルなどで注文するだけ、出来上がった寿司はベルトコンベアーでそのテーブルまで運ばれてくるのです。スタッフはその間、一度も客前に現れません。

先の外国人留学生のスタッフといい、このセルフオーダー・システムといい、そこにはお客とスタッフとのコミュニケーションはまったくありません。少しまえに書いた日記のとんでもない居酒屋での出来事は、このことを示唆していたのかと自分で納得しました。
(外国人留学生を悪く言ってるわけではありません。日本語が不自由な彼らを、コミュニケーションを犠牲にしてまで採用しなければならない、その外食産業の歪みが問題だということです)

これからは、ますますこの事象が顕著になってくるというか、やむを得ずこのような体制を取らなければならない外食産業、その先行きはどうなるのでしょう?また、他人とのコミュニケーションをとりたがらない最近の若者。それにピッタリのスポット・アルバイトにセルフオーダー・システム。
日本の将来がこれでは思いやられますね。(汗)

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