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3Dプリンタ自助具製作インタビューvol.3

実際に3Dプリンタで自助具などをつくっている方々に、「始めたきっかけ」や「つくったもののご紹介」、「具体的な現在の想い」などをお伺いしてみましたので、是非ご覧になってみてください。

インタビューした人:林 園子(FabLab Shinagawa Director,作業療法士)
今回のゲスト:鈴木さん(作業療法士)

概要

元々、自助具をよく製作していた鈴木さんは、一つ一つ手作りすることは、準備や後片付けなど、様々な煩雑さがあると思っていました。3Dプリンタで作る工程のシンプルさを知り驚いた鈴木さんは、ファブラボ品川に足を運び、薦められた機種を購入しました。初めに提供したのは、「牛乳パックを開けるための自助具」でした。作業分析的視点を活かし、できないプロセスのみを補う道具を製作しました。鈴木さんの作る自助具は、ライフスタイルの観察を活かした個性のあるデザインです。彼は他の誰かの役に立つなら、作った自助具の3Dモデルをシェアする意義が深いと感じています。もう一つの自助具は、インシュリンの打ち間違いを減らすための自助具です。引き渡し前に憂慮していた、「底辺の反り」が、渡してみるととても喜んでもらえて驚いたとのこと。3Dプリンタでの自助具製作について彼は、広まればもっと多くの人が助かると感じており、もっと多くの人に広めたいと考えているそうです。

インタビュー動画

考察

作業療法士は、その対象となる方が感じている「難しさ」を、周囲との関係性や、他の作業との連続性で捉え、解決に導くことが得意です。鈴木さんも、その「見方」を生かして自助具製作と提供に取り組んでいらっしゃいます。出来なかったことが出来た瞬間を共有し、一緒に喜び合う。3Dプリンタで自助具をつくることは、そんな場面をケアの現場に増やすための一手段として有効です。

これまで自助具をよく製作してきた人ほど、他の製作方法と比較して3Dプリンタは「ゴミが出ない」点に感動があるようです。3Dプリンタを使うと、接着剤などで異素材を組み合わせて作ることを減らすことができます。「なるべく単一素材で作る」ことは、「マテリアルのリサイクル」につなげやすく、今後の循環型社会に確実に必要になってくるであろう、概念だと考えています。

「自助具」の製作に関わるコスト負担に関しては、作業療法士や自助具工房などのサービスワークに頼らざるを得ないのが、日本社会の現状です。欧米諸国とは制度面の状況が異なることも要因です。データ活用で知恵の共有と製作の円滑化を図り、価値や有効性をも共有し、「クリエイティブなケアが当たり前」の社会を目指していきたいと考えています。

活動にご興味ある方は、お気軽にお問い合わせください。
ファブラボ品川


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FabLab(ファブラボ)は、3Dプリンタやレーザー加工機などの、インターネットにつなげることのできるデジタル工作機械を備えた市民に開かれた工房です。東京都中延駅前にあるFabLabShinagawaは、作業療法士のいるファブラボとして、ユニバーサルなものづくりを行っています。