ちた

掌編小説をメインに。

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え? こうなったのが数ヶ月前でした。 最後のメンションです。特に朝の挨拶程度でした。 このときは柴田栞凪さんでしたが、今は #シブヤカンナ さんらしいです。 彼女のファン界隈では結構目立つファンであったと思います。 私は怒りとか悲しみとかそういうものではなく、 「意味不明」 が強かったです。彼女のライブが行われる予定を発表する前だったので、 お花でも出そうかな…とか思ってた時期で、 彼女は体調を崩したりアルバイトで定期的なツイートがない時期があったりしたので彼女のツイー

    • その女の死(掌編)

      息を吸うくらい嘘をついて、多くの男を誑(たぶら)かした女が死んだ。 誰もがいい気味だと思ったが、とある男だけは悲しんだ。 男にとって女の嘘は心地よく、その嘘を楽しんでいた。 その嘘を子守歌のように反芻しながら眠りにつく夜もあった。 男にとってこの街は潔癖すぎた。日々は神々しくて眩かった。 不倫は虐げられ、罪は強く罰せられ、酒を飲んでも酔うものはいなかった。 子供たちはまるで同じ顔のように笑い、一人も泣いていなかった。 男はその街を歩くたびに、あの女の顔を思い出した。 わか

      • 使命

        使命 僕はかくれんぼの鬼になる。 長い長い、かくれんぼ。 僕の必死の「もういいかい?」に対して、 機械的な「まあだだよ」が聞こえる。 何度問いかけても「もういいよ」は聞こえてこない。 ただただ平坦なトーンの「まあだだよ」が 同じタイミングで帰ってくるのだ。 僕は人間に対してかくれんぼをしているのだろうか? それとも、誰とかくれんぼをしているのだろう? 僕が踏みしめているのは地上なのか? それとも空間にほんの少ししか無い安定した場所なのか? どこが上なのか、下なのか? 何

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