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どうにもご飯をつくる気がしないときは

どうにもご飯をつくる気がしないことが、よくあります。

長年、料理をしていれば慣れるものかと思いきや、いえいえ全くなれません。何十年経っても、(私の場合は)慣れないです。いまだにつくりたくない、めんどくさいという日の方が多いくらい。

だから、
以前、駅の近くに住んでいたときは、よく外食へ、
スーパーの近くに住んでいたときは、総菜コーナーで買ったもの、
今は近くにガストがあるので、引っ越してきた当初はしょっちゅうガストに行ってました。
そして、最近はもっぱらUberEatsを利用して、、、

これは、身体によくないし、お財布にもよくないし、飽きるし、そして何より冷蔵庫にある材料が無駄になってしまう。

毎日外食やデリバリーというわけにも、もちろんいかないので、外部リソースを利用するという誘惑とたたかいながら、「まあつくるか」とならざるを得ない日の方が多いわけで。

そんな「どうにもご飯をつくる気がしないけど、なんかつくらなきゃ」ってときは、よくこれらの本をパラパラと眺めます。

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ちなみに、著者の料理家、高山なおみさんは、映画『ホノカアボーイ』の料理を担当されていることがきっかけで知り、高山さんのレシピで、よく「塩豚」も作っています。(これはお勧め!)

この本は、高山さんの実際の食卓の記録で、毎日の、主に昼食、夜食の写真と簡単なコメントや手書きのレシピなどが367日分!ずらーっと載っています。

レシピ本ではなく、食事日記という類のものなので、「ふーん、料理家さんは普段こんな風に日々を送り、こんなものを食べているのかー」という気持ちで眺めています。

そしてこの本が何よりいいのは、本に出てくる写真が、料理家っぽくないというと語弊があるかもしれませんが、普通の家庭の食卓のような、「映えを狙っていない」感じで、暮らしの息遣いが感じられるところです。

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インスタントラーメンとか、前日の残り、前々日の残りとかも結構出てくるし、食器をざっくり並べた感じとかも、昨今のSNSに並ぶ食卓の写真とはちょっと違う「等身大の食卓」がそこにあります。

ただでさえご飯をつくりたくないときに、おしゃれで上手な料理の本を見ると疲れるんです。少しでも楽したい、できるなら何もしたくない、というモチベーションしかないから(笑)。


で。
どうにもご飯をつくる気がしないときの話に戻るのですが、わが家は一応食べ盛りの息子たちがいるわけで、何も出さないわけにいかない。

だからそういうときは、何か一個だけ、まずやる。
という風にしていました。

トマトを切って出す。
きゅうりを切って出す。

これなら、やりたくないなーという気持ちのままでも、どんなにいやいやでも、できる。

でも、トマトやきゅうりを洗って切ってお皿にのせて、食卓に置くと、なんかもう少し、他のことができそうな気がしてくる。

ここでもあまり欲張らない。
男の子たちは基本「肉」がないと食事とは思わないので、

肉を焼いて、たれをかけて出す。

これでおかずが2品になります。
ぐっと夜ご飯っぽくなってくる。
最悪、ごはんとこの2品があれば、なんとかなる。

でも、ここまでくるともっと他のこともできそうというか、じゃっかんやりたくなってくる。

ここまできて初めて、サラダ、煮物、炒め物などの、工程が増えるメニューに手を出します。
あくまでも自分がやりたくなってきたら、です。

最初からこういうのを全部作ろうと思ったら、想像しただけで押しつぶされちゃうので。

で、この辺までくると、もっとのってきて、冷蔵庫の中のものでつくれるものつくっちゃおう!と、「みどりのキッチン」とか、「みどり食堂」とか「小料理みどり」のモードになります。

心の中でそういうお店の「おかあさん」、「おかみさん」になりきって、どんどんつくるわけです。

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もともと何かをつくるということは創造的な行為なので、そういう「おかみさん」状態になると、精神が落ち着いたり、すっきりしたり、という効果が得られて、なんとなくやりきった感とか、満足感みたいなものが出てきます。

ここまでくると、冷蔵庫も片付いて、家族もたくさんの品数が食べれて、おかあさんも精神が充実して、いいことづくめです。

こんな風に、どうにもご飯をつくる気がしないときは、とにかくまず、スモールステップよりもさらに小さい、ベイビーステップ(気軽にできるけど、はずみがつく一歩)から、始めるようにしています。

さて。
最近、長男が旅行でいなかったり、肋骨にひびが入って動けなかったり、お昼食べ過ぎて夜抜いたりなどが重なって、冷蔵庫の食材が大分残ったままだったので、今日はお昼のうちに、サラダ菜、きゅうり、マッシュルーム、菜の花、れんこんなどの、冷蔵庫の中で朽ちる寸前の食材たちをレスキューしました。

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しなびたり、色が変わりそうな状態になりかけてて、ほっといてすみません。。。という感じだったのですが、今回は捨てずに済みました。
これらの副菜プラス鮭を焼いたり、肉を焼いたりすれば、完成。

今日はスパークリングワインを飲みながら、いただきます。

※ちなみに、タイトルのところに使った写真は、以前上野駅にあった「みどりのキッチン」というお店の看板です。もう閉店してしまったらしい。

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