#35【写真でお散歩】ひらかたパークのローズガーデン(後編):なんとバラの数は、600種類4000株。オールドローズのコレクションは、必見です。

画像1 こんにちは。今日は雨が止んで、風が吹き、気分の良い1日でした。 さて、前回(#34)に続いて、ひらかたパークのローズガーデンの後編です。 ローズガーデンだけ見ることができる、早朝スペシャルの3時間。 まさか、ですが、時間が足りず、最後は駆け足でした。来年、また行きたいと思っています。
画像2 今回は、ちょっとお勉強っぽくなるかもしれません。 適当に飛ばして読んでくださいね。さて、では参ります。オールドローズのコレクションは、右手奥の方にあります。四季咲きでないものが多いので、隅っこにあるのかもしれません。 春のバラの時期は、そこへ行く時間を確保しておくか、先に見ること、です(経験者=私は語る)。
画像3 ”ラ・フランス”が、モダン・ローズの第一号だそうです。 これより前のバラをオールド・ローズ(アメリカでは、Old Garden Rose=オールド・ガーデン・ローズ)と呼んでいます。 以下、読み方は、アメリカ読みになります。(読み方については、拙ブログ#2をご参照ください)。
画像4 オールド・ガーデン・ローズのファンの方は、おそらくバラの歴史もお好きなはずです。 とても複雑で、私は、詳しくないので、サラッといきます。バラの歴史は紀元前に遡るそうです。原産地も様々です。ヨーロッパ、中近東、北米。アジアは、中国、日本などに野生種があり、それらが自然交雑、人工交配されて、次第に今のバラになっていきます。
画像5 バラ、といえば、香りを思う方も多いと思います。 バラから精油、香水が作られることで知られるのが、こちらのダマスク・ローズ (Rosa damascena:ローザ・ダマスキーナ)です。ブルガリアでバラの花を集めている画像など、見かけますね。
画像6 私的な意見ですが、バラの香りの香水の中で、バラの香りに近いなと思ったのは、イギリスのジョー・マローン(Jo Malone)から出ている、”レッド・ローズ(Red Rose)”です。機会があったら、香りをかいでみてください。個人的には、身につけるより、ハンカチなどにつけて、思いっきり吸い込みたくなる香りです。
画像7 美しい白のダマスク・ローズ、”マダム・ハーディ(アルディ)Mme Hardy”。
画像8 ひらかたパークには、ケンティフォーリア (センティフォーリア)系統のものもたくさんありました。(Rosa centifolia:ローザ・センティフォーリア/ケンティフォーリア)。直訳だと100枚の葉っぱ、ですが、どうも花びらが多い、という説が有力です。 オールド・ガーデン・ローズの中で、私が香り以外に注目するのは、ガク(萼)の部分です。 面白いのがいろいろありますよ。 これもかわいいでしょ。
画像9 交配種もたくさんあります。 こちらは、’シャポー・デ・ナポレオン’、ガク(萼)がナポレオンがかぶっていた帽子に似ているから、らしいです。
画像10 センティフォーリアの交配種(Centifolia Muscosa センティフォーリア・マスコーサ)。 美しいガク(萼)に注目です。
画像11 こちらは、ダマスクとセンティフォーリアの交配種で、モス・ローズの系統。名前は、苔のモス(Moss)からきています。
画像12 アブラムシがついているように見えます。殺虫剤をまく前に、よくご確認くださいね。
画像13 花弁が多い品種ですが、名札を撮っていないので、名前がわかりません。
画像14 フランス出身のフィリップ・ノアゼット氏がアメリカで作出した、ノワゼット系統。もともとオールド・ガーデン・ローズの多くは、一年に一度、春しか咲かなかったものが多く、四季咲き性があるノワゼット系統は、交配に重宝されたようです。
画像15 名札には、日本原産のサンショウバラ(Rosa roxburghii 'hirtula' ローザ・ロクスバーギアイ ’ヒルトゥーラ’)は、日本の原種、とあります。似たもので、イザヨイバラがあります。少し欠けて見える花が満月(十五夜)ではなく、十六夜(イザヨイ)のようだ、ということでついた名前で、このバラもそう見えるんですが、この辺の名前は、本当に紛らわしいので、この辺りでとどめておきます。
画像16 日本の原種、ノイバラ (Rosa multiflora:ローザ・マルティフローラ)です。 とっても素朴です。
画像17 今のモダンローズの一歩手前、パペチュア・ハイブリッド系統。 バラにかける世界中の人々の情熱によって、ますます進化しています。
画像18 さて、時間がもうありません。
画像19 そういう時でも、目がいくのが、地面に散っている花びら。 自然のアートです。
画像20 ガーデナーさんが持って回っている、バスケット。摘んだ花や枝、雑草などが入っています。どうしても、中身が気になって見てしまいます。
画像21 さて、モダン・ローズに戻ります。オールド・ガーデン・ローズには、黄色がない、もしくは非常に少ないんですね。 こちらはモダン・ローズ、’アルケミスト’。色の変化が素晴らしくて、目を引きました。
画像22 バラのソムリエ、でおなじみの小山内健さんは、京阪園芸でたくさんの品種を作っていらっしゃいます。バラの香りにもこだわっていらっしゃいますよね。 小山内さんの監修でしょうか、ひらかたパークには、フレグランス・エリアがあって、バラの7種類の香りと代表的なバラの品種が植えられていました。
画像23 こちらは、ブルーの香り、の'ブルームーン'。 ブルーの香り、とは、「女性らしい芳醇な甘さを持つ香り」、だそうです。ワイン同様、バラの香り用語、といのがあるんですね。小さい頃、「このバラ、石鹸の香りがする」と言ってましたが、今考えると、「この石鹸、バラの香りがする」、ですね。
画像24 こちらは、’レディ・ヒリンドン’。香りは、ティー = 「紅茶の特徴を感じる、ソフトで親しみやすい香り」、ということです。 7つの香りをかぎ分け、分類できる人ってすごいと思いました。きっと小山内さんは、その中のお一人でしょう。
画像25 はい!時間です!!一般ゲートから、遊園地の入場のお客さんが入る頃、私たちローズガーデン訪問組は、ローズガーデン横から出て行きます。 そこからすぐ、線路の反対側にある、京阪園芸ガーデナーズへ行ってみました。 京阪電鉄の系列の会社で、庭のデザイン、植物の販売をしています。 デモンストレーション・ガーデンには、バラを使ったアイデアもいっぱいです。
画像26 売られている植栽のデザインも植物のセンスも素敵です。バラとの混色に合う、レースのような花、オールレーヤや黄色っぽい葉っぱのヒューケラなども売られています。 植木鉢もいいのがたくさんありました。
画像27 バラもいっぱいあります。 欲しくなってしまいますね〜。
画像28 時間が合えば、小さなカフェで、薔薇づくしを楽しむもよし。特に買いたいものがたくさんありすぎる方は、頭を冷やすのに 丁度いいと思います。
画像29 どうもお疲れ様でした。 駆け足の3時間を2回に分けてお届けしました。 バラが続きますが、次回は大阪の南にある、デイヴィッド・オースティン・ローズ・ガーデンのお散歩にしようと思っています。 今日も最後までご覧頂き、ありがとうございました。

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