#30【my garden journal】混合・カラーミックスの花のタネは、お楽しみの福袋。

画像1 こんにちは。 もうすぐ5月も終わりです。日本では、花屋さんの繁忙期は、今月で終わるのだそうですね。 貸し農園の私の畑も、一旦返却のため、そろそろ終わりに近づいてきました。
画像2 私の元職場では、コリアン・マム (Korean Mums)と呼んでいた菊、クリサンセ(th)マム・シビリカム (Chrysanthemum sibiricum)の交配種を育てていました。 挿し芽とは別に、毎年タネを採って育て、咲いた中から、色、形、育ち方の良いものを選び、翌年挿し芽で育てていました。 この写真のミックス花壇、思いもかけない色と形が混ざり合って、誰にもデザインできない、エキサイティングなディスプレイとなりました。 案外こういう感じがウケるんです。
画像3 タネから育てるので、育ち方を見ながら弱いものから順に、数を減らして行きます。途中で取捨選択するときのドキドキ感、どんな花が咲くのかのワクワク感。タネから育てる楽しみのひとつです。 選ばれたものは、翌年挿し芽にして育てて、最終的にキューレーターとマネージャーによって選別され、セレクションに登録されます。
画像4 さて、日本、に戻ります。こちらは、貸し農園で育てた、ラナンキュラスの’ミックス’と’ドリーマー・バイカラー・ミックス’です。 球根類も、袋に入れる段階で、数種類の色がミックスされたものは、最後までどんな花が咲くのか、お楽しみ。 こういう「何色が咲くかわからない、賭け」のようなことは、職場ではあまりなく、個別に購入したものをそれぞれの割合に混ぜていました。 ミックスだと、欲しいものと違ってがっかりする可能性もありますが、自分が選ばないような色が入っていて新鮮な発見があったりもします。
画像5 私の貸し農園の大きさは、15平方メートル。 個別に色を買って育てるには、あまりにも無駄が多すぎます。なので、あえて混合(もしくはカラーミックス)のタネを購入しました。 スイートピー、シャーリー・ポピー、千鳥草、リモウニアム(スターチス)、ニゲラ(クロタネソウ)。
画像6 シャーリー・ポピーは、すでにブログ(#26)に書きましたが、花の多くは赤色系でした。とはいえ、寒色系、暖色系、八重咲き、中心の色が黒、黄色、など色々。他には、マザー・オブ・パールのような薄いベビーピンクとクランベリーカラーのものなどがありました。 まだ蒔いていないタネが残っていますが、どんな花が咲く予定だったんでしょう。 このタネ、どうしましょうかねえ。
画像7 矢車草は、’クラシック・マジック・ミックス’。こちらもブログ(#24)に書きましたが、たった数株を植えるとなると、苗を選抜する段階での取捨選択が難しいです。私の基準は、もちろん元気が良いこと、それから、茎の色などの微妙な色を見ることでした。
画像8 スイートピーもすでに書きました(#26)ので、ここでは詳しく書きませんが、ピンクと赤紫系が中心で、珍しい筋入りなどがありました。
画像9 スターチスという名前で、そしてドライフラワーとして親しまれている、リモウニアム シヌエイタム (Limonium sinuatum)混合。 タネの袋の写真とかなり似ています。予測がつきやすい品種ですね。私の畑では紫はできませんでしたが、その代わりに青とピーチがかったソフトなオレンジ色が咲きました。
画像10 一番たくさんできたのは、青と白でした。
画像11 次は、千鳥草です。 似たような植物の、デルフィーニアムは、冷涼な気候が好きな宿根草、暖かいところでは、育てるのに工夫がいると思い、千鳥草(Consolida ajacis;コンソーリダ・アジェイシス)にしました。 アメリカでは、ラークスパー(Larkspur; ヒバリのくちばし)と呼ばれています。デルフィーニアムの、女王のような豪華絢爛さはなく、ほっそりしていますが、雰囲気はとても似ています。
画像12 タネの袋には、’ザ・ブルー’、八重咲きブルー系のミックス、とあります。 私の畑で咲いたものに、濃い紺色、寒色のブルーはありませんでした。
画像13 八重咲きの花は、なかなか豪華です。でも、八重咲き以外もありました。
画像14 私の畑で咲いたものは、薄紫から濃い紫のグラデーションの花がメインでした。
画像15 今回、飾るためにカットしたものと、ドライにするために収穫したもの、があります。 本来、生花用では、花が、全体の3分の1程度咲いた時に収穫するのがベストなようですが、あえて、もう少し長く咲かせることにしました。 ドライ用は、最後の3、4花が蕾の状態で収穫、ということでした。 27日の午前中、バイオダイナミック・カレンダー、「花の日」に収穫しました。ドライフラワーに良い日だそうです。これも実験です。
画像16 iPhoneに偶然にもこんな写真が写っていました。 ラブ・イン・ナ・ミスト (Love-in-a-mist )っぽく見えるでしょうか(笑)。 ニゲラ (Nigella)の’ペルジャン・ジュエル・ミックス’です。
画像17 タネの袋の写真に近いものが咲きました。 本当に宝石のようです。
画像18 ブルーが一番多いですが、そのブルーも濃淡、一重、八重。その他に白、ピンク、紫。
画像19 白も色々。手間は一重。後ろは八重で中心が濃い赤紫色。 この八重の白、私の中でいちばんのお気に入りです。 中心の赤紫色と同じ色を持つ、矢車草と相性がぴったりでした。
画像20 数日後、花はかなり散って、タネはあっという間に風船のように膨らんでいました。 このシード・ポッド(タネ)は後ろに見えている白のものです。
画像21 このシード・ポッドは、ピンクのもの。 上の白いのに似ていますが、ストライプが濃いめです。
画像22 薄いピンクのポッド。
画像23 水色の花のポッドも濃いストライプ入り。あまり花の色とは関係ないのでしょうか。
画像24 花の状態で摘んだシード・ポッドよりも、タネになるまで待ってから摘む方が断然大きくて立派です。
画像25 さて、これからの季節用にジニアを1株購入しました。センスの良いお店(桜花園 大阪 IG @oukaen_osaka)からです。 ’ジャジー・ミックス(混合)’です。カタログで見てみると、原色の黄色、暖色系の濃い赤が多く、色の幅が広いようなのですが、オーナーさんは、あえてこのチェリーレッド系を中心に仕入れられたのかもしれません。
画像26 1つのポットに2株植わっていました。右側に見えるのは、赤+オレンジっぽい中心と黄色のふちどりです。
画像27 この赤い、’ジャジー混合’。夏用のプランターをうまくまとめてくれそうです。
画像28 混合のタネは、咲くまでわかりません。どの苗を選ぶかは、自分次第。撮った写真を勝手に編集してアルバムにしてもらったようなサプライズが嬉しいです。この運だめし、一度きりの出会い。最近すっかりカラーミックスが楽しく思えるようになりました。今日も最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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