過去の記憶 龍と黄泉がえり

覚醒映画「ウル」というのを観たことがある。

観た人がほぼ全員、寝る。
そしてほぼ全員、その人だけのビジョンを見る。
という、摩訶不思議な映画。

私は2回見たのだけれど
2回とも違う映画のようだった。

私はこの映画を観るのが
最初すごく怖くて怖くて堪らなかった。

理由は分からなかった。

観たら、理由がわかった。

それは私にとって
黄泉がえりを体験することで
生きてるつもりを、やめることだった。

それが
怖かったみたい。

オーストラリアから龍の生まれ育つお財布ベッドが届いて、同時にこの時に見たビジョンの意味もわかった。

セクシャリティの解放。

性の本当の喜びとパワーを知り
過去で培われた間違った理解と悲しみを
もうここで、浄化していく時が来たこと。

この摩訶不思議で楽しくて面白い
シンクロニシティとサインの連続は

私を本当の意味で
黄泉がえらせる（蘇らせる）
スタートのような気がする。

一回目にウルで見た
ビジョンのメモが見つかった。

読んでみたら、自分の感じ方が変化していた。

闇に閉じる安堵から
龍に乗って解放される自由へ☆。.:＊・゜

そう。
龍は優しいんだよ。

トトロみたいに
バリ島のバロンっていう森の神様みたいに
ふわふわのふさふさの優しくて力強いエネルギー。

2018年11月5日の記録

「ウル」

黄泉がえりと鎮魂の映画だった。

カミムスヒのライブを見ていると
真っ暗な道を火を灯したたくさんの人が歩いていくのが見えた。
みんなは何かの祭りに向かうようだった。
私はその中の一人のようだった。

着いた先は神楽殿。
とても立派な神楽殿で舞が披露されている。
とても雅やかで美しい神事。

大勢に混ざってぼうっと見ていたら
急に場面が変わり、神楽殿の裏へ

裏には渡り廊下があり
中庭を挟んで真裏にも舞台のような部屋がある。

雅やかな神楽の舞われる裏では
もう1つの神事が行われている。
それは表には出されぬ神事。
部屋の外（といっても透け透け。柱と蚊帳のような布で目隠しがあるだけ）
には、神事の間も従者が従えている。
つつがなく行われるか見守られている。

そこでは男女のまぐわいの儀式が行われる。
淡々とそれは行われる。
女の方は知らされていないのか、戸惑い諦め身体は開かれていなかったようだった。

粛々と行為が行われ、女は一人
乱れた寝具の中に残される。
虚しさと諦め。

女は中庭を見つめる。
女の悲しみと諦めは中庭に真っ黒な穴を開け
彼女はその穴の中へ。

そこは真っ暗な空間。
暗闇とトロリとした上も下もない宇宙。

彼女はそこで胎児のように丸くなり、憩う。


暗闇は安心だ。
何もしなくていい。
守られている。

もう戻りたくない。


時々、神官たちの、ひそひそ声が聞こえる。
「まさか...」
「こんなことになるとは...」
真ん中には女の冷たくなった身体が寝かされている。
密やかに丁寧に孤独に葬られる。


生きることは寂しく孤独で恐ろしい。
光の世界は私には厳しく馴染めない。
もうあそこには行かない。

ミトコンドリアになり、流動体になり
いつのまにか私は闇に溶けていて
それは安心な憩いだった。

太鼓のどぅーんどぅーんどぅーん
その響きは暗い地下の宇宙の穴にも聞こえてくる。
あちらとこちらの境目が薄く繋がる。
黄泉の国を開く音
良いも悪いもすきも嫌いもなく
開いて光の中へと戻す音。


引っ張りあげられたくない。

どぅーん
どぅーん
どぅーん


ふと見ると、うずくまる私には
大きな黒く寄り添うものが、ある。


それは瑠璃色の龍。

地下に「チカラ」を閉じ込められた龍。
神楽殿の裏に埋められ封印されて休んでいる。


私は龍と共に眠り憩い寄り添う。
大きな大きな優しい犬のように優しい
大きな大きな瑠璃色の塊。


私達はやがて、心通わせる。


龍の時間は長く、彼にとっては休んでいるだけという感じ。

長い時が流れ
龍は解放される。

龍は解き放たれたとき
私のことも一緒に光の世界へつれだす。

茶と緑とオレンジの混ざる不思議なふさふさ。

ものすごい勢いで風を切り天へ。

気持ちいい。


頬を撫る風、寝所の寝具の肌触り、夜道を歩く高まる気持ち

それは生きること。

感じることが生きること。


ああ、光の世界は怖いけど美しい。


龍は私をその光の世界へ戻す。




どぅーんどぅーんどぅーん

太鼓の音


光



覚醒

☆。.:＊・゜


この神楽殿の龍は解放されているけど
私はいつかこの場所に鎮魂に行き
共に時を過ごしたい。
と思う。

どこだか分からないけれど…(^-^)