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生活リズムを操作する

社会に出ます

 社会に出るということは社会に合わせて生きるということ.そして生きることは起きること.今の生活リズム(午前4時寝、午後0時起き)ではまず間違いなく社会のクロックに適合できない.幸い出荷までまだ7週間ほど猶予がある.そこで,体内の生活リズムを一時的ではなく恒常的に操作するアプローチについて調査し,計画を立てる.

そもそも「生活リズム」とはなんなのか?

 生活リズムとは24時間における「睡眠と覚醒,空腹と消化,ホルモン活動」のサイクルである.
 生活リズムは,概日時計という内部時間システムに従っており,概日リズムは「睡眠と覚醒,空腹と消化,ホルモン活動」などのサイクルを調節する.光への暴露人々との交流計画された食事時間など起きているべきであるという自然な兆候によって導かれる[1].概日時計は視交叉上核(両目の網膜から大脳へと延びる視神経が交わる場所のちょっと上にある神経細胞の集まり[2])にある.
 視交叉上核では,時計遺伝子(Clock、Bmal1、Per、Cry)からmRNAによって転写された時計たんぱく質の合成と抑制が24時間周期で行われており,これが体内のコアループとなる.例えばネズミの視交叉上核を丸ごとくりぬくと,生活リズムは破壊され寝たり起きたりを繰り返すようになるが、ほかの動物から視交叉上核を移植するとその動物の体内時計のリズムを生み出すようになる[3].これは外部の環境に全く依存しない(隔離実験室でも人の場合は24時間周期で睡眠を刻む)
 日中に目が光を感知すると,神経を通って視交叉上核が活性化し,脳に目覚める時間であることを知らせる.その後,視交叉城郭はコルチゾールを含む一連のホルモンを放出し体を覚醒状態にする.概日リズムの同期は第一「光」,次に「体活動、食物摂取、体温」を使用する.

生活リズムを変えるには?

 生活リズムを変えるとは概日時計を操作すること.概日時計のうち最も大きな働きであるたんぱく質の転写・抑制による操作は,遺伝的な側面が強く,個人で意図的な操作をすることがは困難.なので鍵となるのは操作可能な「光,食物摂取,体温」である.
 まず、光は視交叉上核を活性化させることができる.なので光目覚まし時計を使うか,デスクライトを枕元に置いて最大輝度で顔面に照射することでコルチゾールの放出を促進できるかもしない.
 次に食物摂取である.食事タイミングはコントロール可能であり,ホルモン分泌を必要とするため概日時計を操作できるかもしれない.
 体温について、睡眠中は体温を下げようとする働きがある[4].そこで,運動をすることで体温を上げ,体を覚醒状態に近づけることが出来るのではないか.例えば朝起きてすぐ30分のウォーキングを行うことで、0.1~0.7度体温が上昇する.

結論 どうすればいいの

目標の生活リズムに向けて,期限を考慮して少しずつ起床時間を早める
 
例えば今日(2024/02/06)から入社日(2024/04/01)までには、あと55日ある.欲を言えば7時起きはマストなので今のリズムとの差は5時間である.ということは1日6分ずつ早めればよい.そんなタイトにやってられないので3日おきに20分ずつ早めると良さそう.

  • ベッドにデスクライトを設置しておいて,アラームで起きたタイミングで最大輝度で点灯させる.

  • 目が覚めたら10回スクワットして着替える.体温を少しでも上げる.

  • そして、出かけて30分ウォーキングする.日光を浴びつつ体温を上げる.

  • 朝食を朝3:夜1の量のつもりで食べる(血糖値が上がりにくいので)[6]

スケジュール
2月6日~2月8日: 3時40分 ~ 11時40分
2月9日~2月11日: 3時20分 ~ 11時20分
2月12日~2月14日: 3時00分 ~ 11時00分
2月15日~2月17日: 2時40分 ~ 10時40分
2月18日~2月20日: 2時20分 ~ 10時20分
2月21日~2月23日: 2時00分 ~ 10時00分
2月24日~3月6日: 1時40分 ~ 9時40分
2月27日~3月1日: 1時20分 ~ 9時20分
3月2日~3月4日: 1時00分 ~ 9時00分
3月5日~3月7日: 0時40分 ~ 8時40分
3月8日~3月10日: 0時20分 ~ 8時20分
3月11日~3月13日: 0時00分 ~ 8時00分
3月14日~3月16日: 0時00分 ~ 7時40分
3月17日~3月19日: 0時00分 ~ 7時20分
3月20日~3月22日: 0時00分 ~ 7時00分

あとがき

ちょっとずつ早起きして、起きたら光を浴び、軽い運動をして体温を上げた後、ちゃんと飯を食え!ってこと!!!!!!!
三月の終わりに実際にやってみてどうだったかまた1記事書きたい。


参考文献
[1] "Can You Change Your Circadian Rhythm?", 
Danielle Pacheco, https://www.sleepfoundation.org/circadian-rhythm/can-you-change-your-circadian-rhythm[

[2]"体内時計のコントロールセンターが脳の視交叉上核にある", 公益財団法人テルモ生命科学振興財団,  https://www.terumozaidan.or.jp/labo/class/s2_14/03.html#:~:text=%E8%84%B3%E3%81%AE%E8%A6%96%E5%BA%8A%E4%B8%8B%E9%83%A8%E3%81%AE,%E3%81%97%E3%81%A6%E3%81%84%E3%82%8B%E3%82%93%E3%81%A7%E3%81%99%E3%80%82

[3] 視交叉上核破壊マウスへのマウス視交叉上核移植による概日リズムの回復, 筋野貢  https://jglobal.jst.go.jp/detail?JGLOBAL_ID=200902138769741350

[4]睡眠と体温, テルモ体温研究所, https://www.terumo-taion.jp/health/sleep/article01.html

[5] 体温を上げて免疫力アップ, サワイ健康推進課, https://kenko.sawai.co.jp/healthy/200909-02.html

[6] 時間栄養学的視点で健康な食生活リズム, 早稲田大学先進理工学研究科 佐々木 裕之, https://seikagaku.jbsoc.or.jp/10.14952/SEIKAGAKU.2021.930082/data/index.html


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