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日本の多様性を高めたい

久しぶりにインドネシアへ海外出張に行ってきました。
インドネシアの明るい人達と接しながら、日本の将来を考えてみました。

まず、出発の成田空港では、驚くほど人が少なく、ほとんどの空港内のお店も閉まっていました。
事前の出入国の準備も大変でしたが、これからは日本も徐々に緩和される予定なので、私が厳格管理の最終組になるでしょう笑

インドネシアの入国は事前にダウンロードしたアプリをチェックするぐらいで、ほぼ通常通りの入国でした。
むしろ、入国者数が急増したために入国に時間がかかりました。

今度は、日本へ帰国した際の入国時ですが、PCR検査と陰性証明取得と入国管理の組み合わせの導線が大変で、3時間ぐらいかかりました。運用はとても工夫されていていて、以前に比べれば時間が大幅に短縮されましたが、インドネシアとの大きな差を感じました。

日本は必要以上のことをやり過ぎる傾向がありますが、今の情勢では、入国管理のやり方自体を考え直してもいいのではと思いました。

日本は少子高齢者社会なので、インドネシアのような若い国と一概に単純な比較はできません。

しかし、そもそも、日本は自給率がとても低いので、国際社会への依存度が高い国です。それなのに、国際社会との玄関を厳格にするというのは、少しご都合過ぎかなと思います。

反対にインドネシアの自給率は非常に高いので、本質的な国際依存度は日本よりも低い国です。それなのに、日本よりはるかに開かれた印象を持ちました。

来月から観光客の受入も始まり、これから、日本は急速に開国へ向けて動いてきますが、歴史的にいつも世界の動きを追いかけてやる傾向があります。

でも、今後は先んじてやるという意識もないと、衰退してしまう気もします。

日本側の水際対策によって、諸外国からは鎖国と言われ、日本離れの動きも出ました。
既に人材募集という観点からは、ベトナム、モンゴルでは、日本よりも韓国の方が人気が高くなっています。

反対に、インドネシアでは、まだ日本人気は続いていました。インドネシアと日本は昔、陸続きだった説があり、遺伝的に交配してることから、お互いに懐かしさや親近感がわくのかもしれません。

インドネシアの首都のジャカルタは、スマートシティ化が進み、人々の活気もあり、すでに日本を抜かしている面が多々あります。
ただ、地下鉄などの公共交通インフラの整備が成長に追いつかず、一度渋滞すると全く動かなくなる状態でした。これは大半の東南アジアの大都市に当てはまることです。

日本が技術供与したジャカルタの地下鉄は新しくて、なかなか良かったです。イスがプラスチックなのに違和感を覚えましたが、地下鉄の中で食事したりして、汚すことが多いからだそうです。

地方に行くと、俄然世界が変わります。今回はジャカルタから車で4時間ほどのインドラマユという地方都市に行きました。
川の水面ギリギリに立ち並び家々と、雨の中で氾濫気味の泥水の川で泳ぐ子ども達。
ところが、学校に行くと、スマホを片手に日本のアニメを見たりと、情報面での格差は縮小しています。
高校生と交流しましたが、とても綺麗で利発な女性や、気が効くイケメンがいたりして、驚きます。

これから、日本は就労も観光も海外から再び受け入れていく方針です。
6月より1日2万人を海外から受け入れる予定です。(2022年5月30日現在では1日1万人)
コロナが始まる前年の令和2年の1日あたりの入国者数は、1日10万人でした。まだまだ従来の10分の一、5分の一の規模というところですが、徐々に進んできました。

インドネシアでは多くの女性がヒジャブという布を頭に被っています。これはイムスラム教の教えから来ていますが、私はイスラム教徒ではないので詳しい説明は控えますが、女性はこのヒジャブによって自分のどこを見せて、どこを見せないのかをコントロールしている、あるいは楽しんでいる、とも思えました。


このヒジャブは現地で見ていると、とてもおしゃれです。もちろん、ヒジャブをかぶっていない女性もいて、それも全く普通で、本当の多様性ということを感じることができました。このような多様性を受け入れている国だから、人々が幸せそうに暮らしているのだと思います。

日本は経済力が世界的に高く、平和で安心な国ですが、幸せかどうかと言われると、若干疑問です。それは集団的な均一性からの効率性を求めてきたばかりに、結果として多様性に欠けた、個人の価値観を本当の意味では尊重していない集団を形成してしまったのだからと思います。


今後の世界は個人も組織もますます多様化していく流れの中で、多様性のある国や会社や人材が世界を明るくすると思います。


外国人を受け入れることは日本の課題の一つである人材不足を補うだけではなく、もう一つの課題である多様性を高めることでもあるとインドネシアで改めて実感をした次第です。

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