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映画『零落』

浅野いにお作品は「ソラニン」、「おやすまプンプン」、「零落」の3作品を読んでいる。

中でも私小説に近い零落が好きで、赤裸々な描写を厭わない作家としての覚悟が見える感じがいい。

そんな心のフェイバリット作品が映画化されるらしい。監督は竹中直人氏。
竹中作品は「東京日和」を観たけれど、全体的にわざとらしさが気になってくたびれてしまったのだった。

思うに竹中さんは原作への愛が強すぎるあまり、原作からの飛躍が感じられないのかもしれない。
プロのバジェットとプロの役者で作る丁寧な同人作品。
言い方はキツいけれど、実写化にあたっての想像力のジャンプが感じられなかった記憶がある。

果たして零落はどうだろうか。

主役が斎藤工というキャスティングの時点で少し解釈違いを感じていて、この違和感が実写ならではのジャンプになっているといいのだけれど。

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