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舞浜で学ぶ世界史

1週間に一回更新するつもりだと言っていた気がするのだが、まぁそんなことはどうでもいいや。今回も月末ギリギリです。

「エピソードトークをするので、いまあなたの視界にあるものをひとつ教えてほしい」とマシュマロでお願いしたら、こんな回答が届いた。

最高じゃん!?
ディズニーシーのあのダッフィーエリアのことだよね!?最高じゃん!?
募集したのが夜遅くだったし、生活感溢れるものが届くかなと勝手に思ってたから急に夢の国でびっくりしちゃった。ディズニーから遥々私にマシュマロを投げてくれてありがとうございます。

ディズニーに対して不信感のふの字もないピュアな両親の元に生まれたので(別に私にあるとは言っていない)、ディズニーリゾートにはよく連れて行ってもらっていた。
同世代の子たちにとってディズニーは青春の象徴のような場所なのかもしれないが、私は幼少期の記憶の方が強い。ランドのでっかい商店街(※ワールドバザール)や、シーのでっかい回る地球(※アクアスフィア)を見て、懐かしいなと思う。私にとっては、ちょっと違う意味の「子どもに戻れる場所」である。

小さい頃ケープコッドに行った記憶は残念ながら残っていないのだが、あそこは元々ダッフィーのエリアではなくチップとデールのエリアだったそうだ。チップとデールオタクの母が悔しそうな顔をして教えてくれた。
ご飯を食べながらダッフィーたちのショーが見られるところに行ったことがある。調べたらケープコッド・クックオフっていう名前だったみたい。船で旅に出るミッキーにミニーがダッフィーを作ってプレゼントする、というストーリーだった気がする。チップとデールは出てこなかった。チップとデールオタクの父が悔しそうな顔をしていた。

これは私の高校の友だちには言わないでほしいのだが、高3の夏にディズニーシーに行った。一日受験勉強のことを忘れて遊んでしまうのは後ろめたさがあったので、ディズニーシーで世界史を学ぼう!と考えた。といっても参考書をパーク内に持ち込んで読むとかではない。ディズニーシーでしかできない世界史の勉強をするのだ。
エリアごとにニューヨークやヴェネチアなど、モデルとなった街があるのがシーの面白いところである。その再現性の高い街並みを観察して、学んだことの復習をするのだ。

例えば、ディズニーシーには至る所にデザインの凝った柱が何本もある。そんな白くて円柱の柱を見たら、世界史Bギリシア世界の文化史を復習するチャンスである。
ギリシア建築の柱は主に3つの種類に分かれる。荘厳でどっしりとしたドーリア式、エリンギの断面のように上部がくるんと渦巻いているイオニア式、もしゃもしゃとした草木が装飾された華麗なコリント式。
3つの柱、全てディズニーのパーク内にある。柱を見つけては「うーん、イオニア式!」と指差し確認する。これでギリシアの範囲はバッチシだ。

特に勉強になるのが、ケープコッドだった。ケープコッドは、イギリス植民地時代のアメリカの港町なのである。グロスター漁師の慰霊碑をモチーフにしたミッキーの像があったり。看板に「自由の息子たち」ならぬ「自由の娘たち」と書いてあったり。独立戦争を想起させる大砲があったり。いちばん世界史で熱いとこじゃん!とはローマ史大好き人間として言えないのだが、歴史を知っていると街並みを見るだけで楽しい。勉強になる。

えーん、ディズニー行きたくなっちゃった。
全員幸せそうなのがサイケデリックで怖いとか、そういう話に納得もできるけど、でも今目の前で楽しそうにしている人たちみんな心のなかに地獄があるんだと考えれば、なんか頑張って笑顔の仮面を付けてるみたいでいじらしくないですか?可愛いと思う。夢なんて持ってなくても一日くらい夢を信じていいじゃんね〜、と思ってる。

素敵なマシュマロありがとうございました。
まだまだ募集しておりますので良かったら投げてください。綺麗にキャッチできるかは、分かりません!
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