Outer Wildsのはなし⑩「あつくもえる てき」
注意:”Outer Wilds”未プレイの方へ
前回⑨の続きです。
かなり間が開いてしまいました。脆い空洞→巨人の大海と探索を終え、はじめてアンコウにキシャーっと食べられたあたりからです。
侵入者に侵入
うろ覚えだけどこのあたりの探索のどこかで、侵入者にも上陸した。以前の記事にも書いた通り、その「侵入者」という名前と見た目から、FF7のメテオのように、誰かによって招かれて太陽に突っ込み超新星爆発を誘発している元凶なのではないかと思っていた。そういえば某英雄のソルジャーさんも「スーパーノヴァ」という技を使っていた。ちょっと思い出しついでに見てみたら思いのほか「侵入者」だった。
初回か二回目かの探索で偶然にもタイミングよく内部に侵入でき、そのまま氷のスライダーに翻弄されながら最深部まで到達した。ここは悲しいBGMと、綺麗な侵入者の内部の氷壁、容器の殻の破片、そして鬼気迫るnomaiのメッセージもあり、かなり印象に残っている。
この時はなぜか「侵入者内の容器(?)が爆発して内部の幽霊物質が太陽系全体に飛散し、それが太陽系のnomaiたちの絶滅の原因となった」とは理解できず、そのことを理解できたのはクリア後の解説サイト巡りをしたときだった。
硬い容器に幽霊物質が詰まっていて、それが爆発飛散したことより侵入者の内部のnomaiが亡くなったことは理解したのだけど…。太陽系の各所に散らばる容器の結晶と幽霊物質が、爆発的に飛散した割には局所的にしか点在していないこともあって、直感的に理解できなかったのかな。
実際は幽霊物質は宇宙中にくまなく広がった後にほとんど消えたけど、結晶の破片にこべりついている幽霊物質だけはしつこく残っていてheartianの時代にもまだ効力がある…という感じなんですかね。
ちなみにここで「エキゾチック物質」という言葉が出てきますが、物理学において”exotic matter”とは「ちょっと普通の物理学じゃ簡単には説明できないようなよく分からん物質」のことのようです。ゲームによく登場する「ダークマター」も「エキゾチックマター」の一種といえるのかな?なんにせよ2億4千万の瞳は関係ない。
燃え盛る双子星
そしていよいよ最後の星、双子星へ。ここまでで何度もその文字は眼にしてきた「灰の双子星プロジェクト」とやらが明らかになっていくのか…。
まずは宇宙から見ても地表にいろいろありそうな燃え盛る双子星から探索。
最初から惑星名に突っ込みますが、この星、あんまり燃え盛っている感じがない。空洞のランタンは、ランタンどころじゃないくらい燃え盛っているのに。翻訳前は”Ember Twin”.
メラメラ燃える炎というより、熱く紅くなっている薪とか炭のイメージなのかな?nomaiの誰が命名したのかは分からないですがやっぱり詩人。
余談ですが日本語の太陽系の惑星名の多くは中国から入ってきたもので、その由来は五行説(木、火、土、金、水)とのこと。英語?の和訳から来てそうな冥王星とかは天王星とかとは由来が違うんですね。地球人も神様の名前をつけるあたりはなかなか詩人かもですが。
探索はいつも通り、地表をくまなく回ってから、徐々に奥深く「太陽なき街」へ…という感じ。エネ研の入り方とか、アンコウの化石とか、いくつか謎解き要素があるけど、それほど詰まった場所は無かった気がする。存在に気付かず「湖底の洞窟」が最後になったのは覚えている。
特に印象に残って覚えているのはエネ研での実験。かなり痺れた。「そうはならんやろ」→「なっとるやろがい」っていう、頭の理解は追い付かないけど目の前の現実はそうなっていて…。JOJOのスタンド攻撃とか目の前で見たらあんな感じなんだろう。ちなみに宇宙の時空構造を破壊してしまうエンドにつながる実験、自力では思いつかなかったです。
第二次量子の月アタック
更に記憶は曖昧だけれど、燃え盛る双子星の探索中、「量子の月探知機」の探索より後、「湖底の洞窟」の探索より前というタイミングで、二度目の量子の月への着陸をトライした…はず。巨人の大海の量子試練の塔で「量子イメージングの法則」を学んだからには、試してみずにはいられなかった。
だけど法則を使うにあたり、それをどのように適用するのか?はちょっと考え、2つ方法を思いついていた。
一つ目は双子星の「量子の月探知機」を使う方法。そもそも量子の月がどこにあるのか、宇宙でキョロキョロと探すのはなかなか骨が折れる。探知機のグルグルと回る量子の月パネルに探査艇(カメラ)を張り付けておけばつねに量子の月を撮影しつづけられるのでは?と考えた。
さっそく試そうと、燃え盛る双子星に向かう途中、おもむろに量子の月が視界に飛び込んできたので、先に二つ目の方法「その場でバシャっと撮影してビシャっと突っ込む」方法を試してみた。正直上手くいくとは思っていなかったが、第一次アタックとは異なり白いモヤモヤを突っ切ることなく、ゴンっと地表に激突着陸。うおー!
まさか行けると思っていなかったので、これでいいのか?と思いながらもめちゃくちゃ興奮しながら上陸。突如現れたり消えたりする祭壇の塔やシャトルに驚きつつ、邪魔な障害物を飛び越えて北極に向かおうとしてジェットパックをふかしすぎて宇宙空間に飛び出したりもしつつ…祭壇の塔の中の壁画を読んで「量子もつれの法則」を思い出せ、と言われてまだ学べていないことを理解し、出直すことに。
第二次量子の月アタック、おしまい。
ちなみに上陸地点で倒れているnomaiがSolanumさんだということは、当時全く気付いていなかった。一応名前はSolanumの名前はちゃんとノートにメモしてあるけれど、たくさんいるnomaiの中の一人としか認識していなかったらしい。
ふたたび燃え盛る双子星
シグナルスコープで量子ゆらぎの信号を追って「湖底の洞窟」へ。このゲームの量子が大好きな自分にとっては、ここの謎解きはかなり感動した。「量子もつれの法則」とは、俺自身が量子になることだ…。子供の失踪事件の状況証拠からっていう、ちょっとミステリーじみたヒントの与え方もイイ…。
「量子もつれの法則」の感動は、以前の記事にも書いた量子のかけらの「目を離すと移動する」と同様、ゲームの初期からできる「ライトの明かりを消す」っていうシンプルな操作で大きな変化が現れる、ところが驚きのミソだと思う。
OuterWildsは最近のゲームにしてはグラフィックがお世辞にも「美麗」ではなく、良くも悪くもインディーゲームっぽいグラフィックをしている。「量子ゆらぎの法則」の実装は、超美麗グラフィックのゲームではちょっと難しいかもしれない。なぜなら周りの風景の描画に時間がかかっちゃうから。
電気を消して、つけるまでの間にロード画面が入ったら、この感動は得られない。OuterWildsが宇宙規模のオープンワールドにも拘らず、全編を通してプレイヤーに全くロードを意識させることなくグラフィックの処理をしてくれているからこその感動だと思う。
あと、他のゲームの中でもプレイ中に完全に視界を真っ暗にするというのは、なかなかない思い切った演出な気がする。ドラクエ1のどうくつや、初代ポケモンのイワヤマトンネルだって、もうちょっと背景見えてましたよ。
ということで次回は残りの星々の探索です。残り3回予定!
ゾンビのみなさまのお腹の足しにしていただければ幸いです。
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