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竜の仔の物語 −第二章−

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ストライダ、ライカン、魔法使いを巻き込んだ吸血鬼ストレイゴイとの壮絶な戦い。少年になった竜の仔と旅の仲間たちの話。【完結済】
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記事一覧

竜の仔の物語 −第2章|1節|− 狼と吸血鬼

竜の仔の物語 −第2章|1節|− 狼と吸血鬼−その1− 街道を進む  ハースハートン大陸…

狼と吸血鬼 −その2−ジャッカル商会

竜の仔の物語 −第2章|1節|− 狼と吸血鬼−その2− ジャッカル商会  アグーは港沿いの…

狼と吸血鬼 −その3−色欲と強欲

竜の仔の物語 −第2章|1節|− 狼と吸血鬼−その3− 色欲と強欲 ※文章には暴力的・性的…

狼と吸血鬼 −その4−それぞれの画策

竜の仔の物語 −第2章|1節|− 狼と吸血鬼−その4− それぞれの画策  「追え!追ってく…

狼と吸血鬼 −その5−頭を噛み砕け

竜の仔の物語 −第2章|1節|− 狼と吸血鬼−その5− 頭を噛み砕け  アギレラは幾つか調…

狼と吸血鬼 −その6−銀狼のけじめ

竜の仔の物語 −第2章|1節|− 狼と吸血鬼−その6− 銀狼のけじめ  ラブゲの頭は肩口か…

狼と吸血鬼 −その7−血の剣

竜の仔の物語 −第2章|1節|− 狼と吸血鬼−その7− 血の剣  船がダネアリを離れると、オーギジアルは船室へ降りていく。大部屋ではすでに船員は休んでいる。端でテーブルを囲う部下たちが立ち上がり会釈するが、彼はそれを無視して部屋へと進む。  狭い通路ですれ違う部下が、「この辺りなんか臭えな。」などと言い合っている。オーギジアルが睨むと彼らは顔を伏せ、大部屋のほうへそそくさと走り去る。  普段はノイガレが使用している奥の個室に入る。柔らかい長椅子に身体を沈め、オーギジアル

狼と吸血鬼 −終話−企みの種

竜の仔の物語 −第2章|1節|− 狼と吸血鬼 −終話− 企みの種  ラウとルグは、ホブゴ…

竜の仔の物語 −第2章|2節|白の王国の傭兵ギルド

竜の仔の物語 −第2章|2節|−白の王国の傭兵ギルド−その1− ジュンナラの森  ラウとルグ…

白の王国の傭兵ギルド −その2−レムグレイドへ

竜の仔の物語 −第2章|2節|−白の王国の傭兵ギルド−その2− レムグレイドへ  ジュンナラ…

白の王国の傭兵ギルド −その3−裏路地にて

竜の仔の物語 −第2章|2節|−白の王国の傭兵ギルド−その3− 裏路地にて  次の朝、ユニマ…

白の王国の傭兵ギルド −その4−傭兵ギルド

竜の仔の物語 −第2章|2節|−白の王国の傭兵ギルド−その4− 傭兵ギルド  「如何ともしが…

白の王国の傭兵ギルド −その5−ギルドの英雄

竜の仔の物語 −第2章|2節|−白の王国の傭兵ギルド−その5− ギルドの英雄   銀狼となっ…

白の王国の傭兵ギルド −その6−壁の内側

竜の仔の物語 −第2章|2節|−白の王国の傭兵ギルド−その6− 壁の内側   数年間、白の塔で引きこもっていた大魔法使いアリアトは、従者を連れて塔の長い階段を降り、庭園を抜け王宮に入る。彼は高齢で、大きなカシの杖を頼りに、そこまで辿り着くのにかなり息を上げている。  「いやはや、わしが魔法使いでよかったわい。」ひと息つくとアリアトは、従者に杖を掲げてみせる。「なにせ、こいつを持っているからな。」そう言い笑う。老魔法使いを気遣い、従者が肩を貸そうとするが、アリアトはそれを断