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竜の仔の物語−第四章−

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レムグレイド、ラーム、アムストリスモ、ドライアド諸島、竜の尾列島、そしてフラバンジ帝国。凶兆はベラゴアルドの各所に飛び火する。ガンガァクスを飛び出た竜の仔と勇者たちのそれぞれが彩…
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竜の仔の物語 第四章|序|

 竜の尾列島の最北端に位置するコータラ国は、フラバンジ帝国の属国とされ、古くからレムグレ…

竜の仔の物語−第四章|1節|−覇道の徒路

竜の仔の物語 −第4章|1節|− 覇道の徒路 −その1− 竜会議  なんだろう?どこかで誰か…

覇道の徒路 −その2−グリフィン飛来

竜の仔の物語 −第四章|1節|− 覇道の徒路 −その2−グリフィン飛来  マールとカイデラ…

覇道の徒路 −その3−マールの帰還

竜の仔の物語 −第四章|1節|− 覇道の徒路 −その3−マールの帰還    ラウたちが徒歩で…

覇道の徒路 −その4−仮面の王宮

竜の仔の物語 −第四章|1節|− 覇道の徒路 −その4−仮面の王宮  ブゥブゥが“竜と狼の家…

覇道の徒路 −その5−凶行と焦燥

竜の仔の物語 −第四章|1節|− 覇道の徒路 −その5−凶行と焦燥  竜の尾列島、シシロ高原…

覇道の徒路 −その6−想いと思惑

竜の仔の物語 −第四章|1節|− 覇道の徒路 −その6−想いと思惑  求婚を報告すると、カイデラとアイリホルトは表情一つ変えずにただ頷くばかりなので、躊躇いつつ、しどろもどろで話したマールはかなり拍子抜けしてしまう。  「他の御仁からは?」平坦な声でアイリホルトが訊いてくる。  「ほかっ!?」マールの声が裏返る。   「つまり、求婚はメイナンド殿だけなのですかな?」  「あるはずがないっ。・・メイナンド殿だけです。」彼女だけが取り乱し、二人は常に冷静な様子。  「

覇道の徒路 −その7−望まぬ来訪者

竜の仔の物語 −第四章|1節|− 覇道の徒路 −その7−望まぬ来訪者    そぼ降る雨の中、…

覇道の徒路 −終話−見つめるその先

竜の仔の物語 −第四章|1節|− 覇道の徒路 −終話−見つめるその先   突然現れ、そして…

竜の仔の物語 −第四章|2節|−女神の庭

竜の仔の物語 −第四章|2節|− 女神の庭−その1−ラームの面々   時は戻り紫千鳥十の月…

女神の庭 −その2−竜の信徒

竜の仔の物語 −第四章|2節|− 女神の庭 −その2−竜の信徒   その日、ルグはミルマと共…

女神の庭 –その3–霧の試練

竜の仔の物語 −第四章|2節|− 女神の庭 −その3−霧の試練  ルグとミルマは砦を周り込む…

女神の庭 −その4−光の箱庭、生命の森

竜の仔の物語 −第四章|2節|− 女神の庭 −その4−光の箱庭、生命の森   クゥピオはラー…

女神の庭 −その5−アーミラルダの泉

竜の仔の物語 −第四章|2節|− 女神の庭 −その5−アーミラルダの泉  カーク・ラノア、女神の庭には光が降り注ぐ。  「きみが竜の巫女・・、」少年が掠れた声で言う。「・・だよね?」  「だれ?」オトネは後退る。無意識に身体を傾け、右側の枯れ木でないほうの顔を向ける。  「きみを迎えに来たんだ。」少年はその場を動かず、慎重に両手だけを差し伸べる。  「助け?」鼻で笑い、じわじわと遠ざかる。「助けなんて要らない。」  その言葉に少年は少し驚いたような顔をする。「けど