AOE2 Advanced Genie Editorを触ってみた

 Advanced Genie Editor、それは内部データを見たりいじってDatamodを作ったりすることができるソフトです。私も少し触ってみたので、軽く使い方を紹介します。



Datamod

 Datamodはシングルプレイやロビー戦にてプレイできる、内部データをいじったmodです。有名なものでは、"Return of Rome"の元ネタともなったローマmod「Romae ad Bellum」、AOKを再現した「Age of Kings data mod」、文明ボーナス10倍かつ味方と共有する「10x shared civ bonus」などがあります。

 これらもAdvanced Genie Editorで作成されたものですが、Editorの気軽な使い方と言えば、自前でPUPを作成することでしょう。「もしコンキの攻撃間隔がもう少し長かったらどうかな?」みたいなことをさっと試すことができます。

 では使い方を見ていきましょう。




Advanced Genie Editorの使い方

起動とロードセーブ

  • どこにあるの?

 Advanced Genie EditorはAOE2のローカルファイル内にある、"Tool_Builds" ファイル内にあります。steamフォルダから辿ってもいいですし、steamアプリのゲームライブラリ>AOE2DE>管理>ローカルファイルを閲覧、からでも辿れます。

他にもお役立ちソフトが入っている
使い方よく知らんけど


  • ファイルを開く

 クリックすると、"Editor"、"Sprites"、"Open files"と3つのウィンドウが開いていると思います。"Sprites"はよくわからんので放置(多分画像関係)。

 まずは"Open files"でデータをロードします。初回であれば何も考えずに右下の"Open"をクリックすれば大丈夫です。セーブしたDatamodをロードしたいのであれば"Compressed Data set"を所定のurlに変更しましょう。

初回はこの状態なので、いじらなくて大丈夫


  • ファイルを保存する

 データをいじったら保存しましょう。modにしないと面倒なことになるため、ローカルmodにしましょう。次のようにフォルダを設置し、データファイルを保存する場所を作ります。

※この保管場所は他のMODと混合させないでください。DatamodのオンオフはMOD画面ではなくゲーム準備画面で行います。

[ドライブ] / ユーザー / [ユーザー名] / Games / Age of Empires 2 DE / [Steam ID] / mods / local /
[好きなMOD名] / resources / _common / dat / empires2_x2_p1.dat

Editorの方で"empires2_x2_p1.dat"をセーブします。このファイル名は変えると正常に動作しないので変えないように。MOD名はlocalフォルダの下のフォルダ名が反映されます。

Compressed data set を所定のurlに変更しましょう
間違えて本体ファイルに上書きした場合は、steamアプリのゲームプロパティで "整合性の確認" をクリックして再ダウンロードしましょう。

これで保存が完了します。再編集したい場合はこのファイルをロードします。もちろん公式のアプデが勝手に反映されることはないので、アプデを反映させたいときはその都度編集または再作成することになります。


 MODは同じファイル、フォルダ名のものを公式データの代わりにロードするという仕組みなので、困ったら公式ファイルを参照しましょう。
(ちなみにテキストファイルは例外で "key-value-modded-strings-utf8" という名前のファイルで部分的に修正することが可能です)


  • 実際に遊ぶには

 ゲーム準備画面の左上、"データMOD" のところから、目的のMODを選択します。

今回のDatamodは"fleuretPUP"

(ちなみにこの間のアプデで、上級オプション「MORE_MAP_SIZES」が追加されました。これをゲームプロパティで設定するとミニマップとバカでかマップがプレイできます)

MOD画面ではDatamodは歯車アイコンが表示される
射程0.3の長槍兵の登場

 なおエディタではうまくDatamodが機能しないかもしれないので、中身が空っぽのAIやE3-p2AIを用意しておくといいかもしれません。E3-p2AIはエディタやキャンペーンで使える、基本的に何もしないAIです。Ctrl+Shift+[1~9]を使うことで操作できます。

公式フォルダから "E3-p2AI" を拝借
.aiと.perがAIファイル
(基本的に.aiは空ファイル)
ローカルMODに移植
これでシングルプレイでカスタムAIが使用できる
使う際は準備画面の左のプレイヤー欄から選択
空っぽのAI
農民は働くけど、軍隊は動かないし建造、研究、生産もしない
空AIだとこのエラーが発生するけど、問題なく使える
ただおすすめはE3-p2AI




実際にいじろう

 大まかな仕様が分かったところで、Editorの中身を見ていきましょう。

 やることは簡単。自分の知識とGoogle先生、その他AOE2関連のサイトを参照しながら、適切な箇所を書き換えるだけです。

 Editorを開いてデータをロードすると、こんな画面が表示されます。

左がユニット、建物リスト。右がその詳細です。上のタブで編集する項目を選べます。今回はユニットをいじってみましょう。気が向いたら別の項目についても解説します。


 試しに"4 - archer"を選択します。すると右に詳細が出ます。ここから目当ての項目を変えればいいんですね。

内部での名前やID
テキストデータ
グラフィック
グラフィック(続き)
ステータス
(Shown○○は多分ステータス拡張表記の数値かな?)
ステータス(続き)
攻撃と鎧
(Amountが攻撃/防御値。この場合の攻撃は槍+3、射程攻撃+4、他+0)
(防御属性のクラス値は付属ファイルの"AGE3NamesV0005.ini"に載ってある)
運搬力や転向耐性、駐留機能やチャージ機能
付属の弾に関する設定
(矢の速度を上げたりしたいときは、ここから矢の名前 "Projectile Unit" を確認するとよい)
属性(建造されるか、飛べるか、などの特殊な性質)
死体などにどのグラフィックを使うか
どの地形を通れるか等
ユニットサイズ、衝突関連、足跡
回転の精度、生産時間や生産拠点、ボタン位置
人口割り当て
コスト
その他付属ユニット?
ユニット音声
廃止変数?
旧作で共有されるタスク?
旧作で共有されるタスク?(続き)

 上のチェック欄で文明選択ができるっぽい?

左の方でも文明選択ができる
違いはおろかその影響もわからん
とりあえずGaiaのままで大丈夫


 長槍兵の射程を0.3にすると、こんな感じ。

最大射程と表示射程をいじった

あとはセーブして終わりです。


 左の項目はユニットが多いですが、空欄を使って検索することができます。また下のタブから絞り込みも可能です。例えば剣士だけピックアップしたいときはまず"Class"を選択します。

ユニットにクラスが追記された

"1 - C 6, Imperial Legionary"とあるので、剣士のクラスは"C 6"のようです。検索欄に書きましょう。

剣士ユニット勢揃い

これで剣士のみをピックアップできました。英雄ユニットや普段使わないユニットも混ざってるので注意です。


以上まとめると、いじる分野、ユニット、項目を見つけていじってセーブ、これが一連の流れになります。



 以上、Advanced Genie Editorの解説でした。とりあえず私はfleuretPUPとして

・剣士ユニットの多くに射程+0.3を付与
・監視塔防御塔の矢の速度7→10
・戦闘弓の矢の速度7→10
・攻城塔のコスト W160, G125

としてみました。射程あり剣士は、最大射程で攻撃しようとする関係上、農民を追いかける時に1回攻撃をし損ねるのが気になりますね。

 皆さんも「もしこうだったらどうなるんだろう」みたいな時にご活用ください。

ではでは~