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詩| 熱狂

熱狂の外側にいたい。傍観と干渉の狭間で、私の炎が保てる位置で。箱入り娘の私の炎、天色あまいろに燃える私の心。
私の愛する映画を観ても「良かった」なんて言わないで欲しい。ブルーなハートのピエロなら「なるほどね」とだけ残して去るの。
我が町にサーカス。夜更けのテントに、火の輪くぐりの虎を見た。秘密の興行、クライマックスは、天色に燃えさかる虎が、私の名前を叫んで散った。スタンディングオベーションだって、私だけならお手のもの。
誘拐してきた助手席のピエロ。あなたの涙も天色でしょう?サーカスが行ってしまう頃には、どこかの崖で降ろしてあげる。