上遠野浩平「ブギーポップオーバードライブ 歪曲王」

「ブギーポップリターンズ VSイマジネーター part2」が書店に並んでいる頃に、初めてこのシリーズに触れた。98年頃だろうか。それに続く「パンドラ」と「歪曲王」は実家の近所の小さな本屋で買った覚えがある。
 朧げな記憶を辿れば、当時はまだラノベという名称はまだ浸透しておらず、単にファンタジー小説とかティーンズ向けとか言われていた記憶がある。まだ電撃文庫が創刊して間もなく、角川スニーカーや富士見ファンタジアがメインだった頃だ。
 高校時代に友人に「ロードス島戦記」を勧められ、そこから「スレイヤーズ」を読み出し冴木忍作品にハマってた時期だと記憶する。そういや正月に帰省した祖父母の家の近所の古本屋で買った六道慧「月鬼」シリーズの一冊に千円札が挟まっていたなぁ。
 それはべつの話として、当時はファンタジーや伝奇的作品がほとんどで、明確なヒーローとしての主人公がいない青春群像劇としての側面の強いブギーポップは随分もの珍しく感じたものだ。

 それから上遠野浩平作品はどれも読んでいったが、結局ラノベ自体から離れていき、ブギーポップも「オルフェの方舟」辺りから読んでいない気がする。それからしばらく、最近になって意外と続いていたことを知り、とりあえず揃えてみた。最近のものが見つからなくて「ブギーポップが揃わない」とかいうタイトルでnote記事書こうかとか企んだこともあったが、そこはAmazon朝注文したら夜には届いて驚いたのはこれまた別のお話。

 というわけで合間合間に一冊ずつ最初から読んで先日「歪曲王」読了。田中志郎……誰だっけ? 描写から「ブギーポップは笑わない」に出てたっぽいけど? 一気に読んだ方が作中人物の相関忘れなくていいかもしれない。けどちとしんどいか。
 20年ほど間を置いての再読だから、内容はほとんど忘れているので新鮮に読める。当時はニュルンベルグのマイスタージンガー練習したなぁ……アニメ主題歌のスガシカオ「夕立ち」は今も好きな曲。

(このカッコ書きが上遠野浩平のパクリだったりな)
(リスペクトです)

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