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図解ができる中学生は日本にとって「金の卵」

私には、とある後悔が頭の中から離れないのです。

「子どものうちから図解スキルを身に着けていたら、人生どれだけイージーモードだっただろうか・・・」

実際、『ダイアグラム思考』の研修を受講した新卒社員からは「就活してるときに聞きたかったー!」との声をいただきました。
はたまた、大学生向けに講演したときには「研究発表の前に聞きたかった―!」との感想もいただきました。
つまり、モノゴトを図解する力は、とにかく早いうちに身に着けておいたほうが、人生のあらゆる場面においてお得なのです。

だったら、私が小学生や中学生向けに『ダイアグラム思考』を直接教えてみたらいいのでは?と思い、「中学生向けに図解を教えてみる」という企画をすることになりました。

学習塾Tresでの『ダイアグラム思考』の講義

今回、Metaragamがコラボレーションしたのは学習塾Tres(千葉県船橋市三山4丁目18−7)。学習塾Tresは千葉県船橋市を拠点とした、「地域密着型」のバリューを最大限生かした丁寧に指導が魅力の小中学生向けの専門塾です。

中学生向けに図解を用いた思考法『ダイアグラム思考』を使って、一緒に様々なテーマを図解してみるという企画を実践しましたので、レポートします。


なぜ図解なのか

「日本を図解先進にする」

私は、ひたすらにこれだけを考えながら、Metagramという事業を立ち上げ、自分ができることを続けています。

図解には「あらゆるモノゴトを多視点から構造化して可視化する力」があります。認知科学の研究領域だけでもダイアグラム(モノゴトを幾何学的に文字や線、図形を用いて二次元的に配置した図)の効用について、様々なメリットが明らかにされています。これらは過去の記事『カンボジアで世界共通言語「図解」を教えてきた』にて公開されていますので、興味のある方はチェックしてみてください。

そして、図解のメリットを「誰でも享受できて、再現性もある」状態に体系化したのが「ダイアグラム思考」です。
詳しい使い方はこちらのnoteに無料公開しています。


なぜ中学生なのか

では、なぜ中学生に図解が必要なのでしょうか?
それは、「中学生から本格化するSTEM教育の教科の理解度を向上させることができるから」です。

STEM教育とは、Science(科学)、Technology(技術)、Engineering(工学)、Mathematics(数学)の分野を指し、科学技術の発展に寄与できる人材を育てることを目的とした教育計画です。
日本の文部科学省でも2020年から「STEAM教育」を教科横断的に推進しています。STEAM教育により、課題の発見・解決や社会的な価値の創造に結び付けていく資質・能力の育成を目指しています。

ではSTEM教育と図解スキルの関係はどうなているのでしょうか。
Burnston, Danielらの研究によると、ダイアグラムがSTEM教育の支援に有効であることが示されています。中学生がダイアグラムを用いて視覚的な説明をすることで、STEMに関するコンセプトのテストの成績が向上したのです。

ダイアグラム思考はSTEM教育のコンセプト理解向上に寄与する

つまりダイアグラム思考、子どもたちの批判的思考や創造的思考の促進にも寄与します。これらのスキルは、今日のグローバル化した社会において非常に重要であり、子どもたちが将来、地域社会やさらに広い世界で活躍するための基盤を築くことになります。図解を通じて、教育が持つべき本質的な価値を再確認するとともに、図解先進国日本の実現に近づくことができるのです。

2時間の講義で図解できるにようになった

学習塾Tresのフィールドをお借りして、塾生の中学生と保護者の方向けに『ダイアグラム思考講座』を2時間実施しました。
結果は、ほぼ全員が7種類の図解を描けるようになり、9割の子どもたちが「図解を好きになった」と回答しました。

『ダイアグラム思考』を前のめりで聴く様子

具体的には、ダイアグラム思考の全体像と図解のメリットを説明した後に、「2軸図」「プロセス図」「ピラミッド図」「マトリクス図」「ツリー図」「モデル図」「ベン図」についての事例を見ながら、実際にそれぞれのダイアグラムを描いてみるという演習を取り入れました。
勉強や遊びやスポーツなど、身近な事例を自分事化して積極的に図解することに楽しみながら取り組むことができました。

図解ができる中学生は「金の卵」である

冒頭にあったように、あらゆるモノゴトを図解することができるスキルは様々なライフイベントで重宝します。
受験での問題解決、良好な人間関係のコミュニケーション、大学での課外活動、研究発表のシーン、就職活動・・・
そして社会人になってからは、より一層の図解スキルが求められます。図解ができるという能力は大人になってから習得しては遅いのです。

Metagramが目指している「図解先進国日本」を実現するためにも、社会人だけでなく、学生向けにも図解教育を進めていきます。今回のような学習塾とのコラボレーションや教材開発などを通じて、小中学生のダイアグラムリテラシーを向上させ、将来、日本を発展させるための基盤を作る「金の卵」の育成に注力してまいります。


Metagramとは

Metagramは「日本を図解先進国」にするために代表:髙野雄一が立ち上げた個人事業活動です。図解には「あらゆるモノゴトを多視点から構造化して可視化する」チカラがあります。『ダイアグラム思考』を用いることで、個人の思考を深めるだけでなく、 人々のコミュニケーションを認識のズレなく円滑にすることができます。国や地域、業種や業界、年齢や役職を問わずに、 誰もが図解でコミュニケーションできる世界を目指します。

代表者:髙野雄一

代表者プロフィール:

1989年栃木県生まれ。
「日本を図解先進国にする」ためにMetagramを創立。アカデミアとビジネスの両サイドから図解のアプローチをし、「ダイアグラム思考」を創案。アカデミアでは、慶應義塾大学大学院SDM研究科の研究員として図解を研究し、東京理科大学オープンカレッジの講師として、ダイアグラム思考の普及活動を続けている。ビジネスでは、元富士通のデジタルコンサルタントとしての知見を活かしながら、図解を社会実装するためのトライ&エラーを最前線で繰り返している。2024年1月に書籍『ダイアグラム思考』(翔泳社)を出版。Amazonカテゴリで1位を獲得している。

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