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表現の可能性が広がる!?生成AIのデザイン事例

こんにちは、「Experience×Technology(体験×技術)」の岡田です。
皆さんは生成AIを活用されているでしょうか?
ChatGPTやAdobe Fireflyなど、入力ひとつで誰でも気軽に文章やイラストを生成ができるサービスが広がってきましたね。

今回ご紹介したいのは、そんな生成AIを活用したデザイン事例です。


気になる人

ということで、ほぼネタバレ状態ですが、さっそく動画をご覧ください。

冒頭、年配風女性に違和感を覚えつつも、途中で若者に切り替わり、「あぁ、若いタレントさんをCG加工してるのか」と納得しちゃいそうですが、この若い女性も含めてAI生成されたタレントさんなのです。

冒頭の女性(動画から抜粋)
若返った女性(動画から抜粋)

今回のCM用に「健康的」「活発」「30歳前後」「女性」といったキーワードから生成されているとのこと。知らずに見たら、実在するタレントさんだと思ってしまうクオリティではないでしょうか。

未来と今を体現できる存在として

この事例、「AIタレントを起用した日本初のCM」ということで話題を呼んだ面も大きいと思いますが、最初からAI生成ありきの企画だったわけではないそうです。

  • トクホのお茶というと50〜60代向けの印象があるが、自身の健康が気になり始める30~40代にこそ愛飲してほしい

  • 健康的で魅力的な未来の自分→現在の自分にお茶を手渡しする演出で、「自分の未来のために、今飲んでもらいたいお茶」として認知を広めたい

  • 実在タレントを加工で老けさせるよりも、両方を体現できるAIタレントの起用が望ましいのでは

と表現ありきで議論の末に採用されたのだとか。

AIだから可能なスピード、量、幅

そして実はこの商品、パッケージデザインにも生成AIが活用されています。
初期の案出しを生成AIによって行うことで幅を広げ、方向性を絞ってデザイナーがブラッシュアップしていったそうで、

  • 初回オリエンから3日後には
    生成AIによる初期案を展開してディスカッション

  • 1週間後にはデザイナーがブラッシュアップした約30案を提案

  • 2~3ヶ月で完成

と、スタートから公開まで従来の3分の1程度の時間に短縮されたそうです。なにせキーワード入力から15秒もあればカラーのラフ画が2〜3種類できてしまうので、スピードは圧倒的です。

人間が作ったものにはダメ出しがしにくい、といった心理面も、AIが相手なら「使わないかもしれないけどちょっと見てみたいから変えてみて!」がだいぶ気軽になりますね。
AI案を見るとボトルの形状も含めてバリエーション豊富で、早い段階でかなり幅広い可能性から最適なものを検討できるというのが、何より魅力的かもしれません。

生成AIによる初期案(プレスリリースから)
デザイナーが手を加えたデザイン(プレスリリースから)

最終的な仕上げと決定権は人間にあるとはいえ、太刀打ちできないたくさんのメリットを前にすると、AIの進化と並行して囁かれる「AIに仕事が奪われちゃう」という不安も重みが増します。

でも人間は、したたか

とはいえまだ過渡期。
AIだけではクオリティが不十分であったり、指示の出しかたがうまくいかず「そうじゃないんだよ〜」となってしまうケースもありますよね。
学習によって今後もどんどん改善されることはわかっていますが、そんな現状を逆手にとった海外事例もご紹介させていただきます。

海外バーガーキングによるハロウィン企画です。
いわゆる「不気味の谷」からも転げ落ちた生成例を、失敗ではなくネタとして昇華し、話題性たっぷりのCMとして活用してしまう姿勢が素敵です!
こういうしたたかさをもって、恩恵もちゃっかり受けつつAIたちと仲良くしていけたらよいなぁ、と思うのでした。

以上
今後も気になる「体験×技術」を紹介していければと思いますので、どうぞよろしくお願いします!
最後までお読みいただきありがとうございました。


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