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Adobe MAX 2019 事前予想と見どころ

恒例のAdobe MAX2019。基調講演前の事前予想コーナー。今年のみどころは、Photoshop for iPadがリリースされる意味と、それが今後にどう影響するのか?


iPad版のリリースは、市場の限界を意味するのか?

市場をほぼ独占し、サブスクも先駆けたAdobeは、まさに向かうところ敵なし。残された課題は、このまま成長性を維持すること。

しかし、プロクリエイターの総数が「Adobe市場の限界サイズ」を規定しているため、Creative Cloudが主要クリエイターに行き渡ってしまうと、成長が止まってしまいます。これがAdobeの永遠の課題。そろそろこの辺への、打ち手が本格化してきそう。

これに対する一般的な打ち手は、主に5つ。

・アップセル(会員を上位モデルに送る)
・クロスセル(会員をサブサービスに送客する)
・他業界に進出する(含む、買収)
・技術の横展開や切り売り
・何かしらの手段で市場をデカくする

が考えられます。しかし、アップセルはそれほど余地はなく、クロスセルもLightroomのクラウド代では市場規模が小さすぎます。他業界への進出は、エクスペリエンスクラウド(データ分析)部門が頑張っていますが、こちらもまだ芽がでるのは先になりそうです。

ということで、これからのAdobeのウォッチポイントは「外部への技術の展開」と「何かしらの手段で市場をデカくする」ではないかと、考えます。


外部への技術の展開について

カールツァイスが、Adobe Lightroom搭載のカメラを発表したことは、この先触れのように思われます。

Adobeが取りうる技術の横展開は、大きくは2つ。Adobe SENSEIと呼ばれるAIを、サードパーティに解放したり、自動運転カーに提供したり…といったテクノロジー提供。

もう一つが、Photoshop for Facebookとか、Lightroom for Instagramといったように、自社製品の一部を他社に提供していく可能性です。ディファクトとってからのライブラリ提供は、PDFの時代から続く、Adobeのお家芸です。


プロシューマー、コンシューマーにシフトするのか?

最後の、そして最大の選択肢は、マーケットサイズの拡大です。これは大きくは、全人類をクリエイターにするというアプローチです。

具体的には、

・アフリカなど、非リーチ国(があれば進出)
・コンシューマーを、プロシューマーやプロに成長させる。
・コンシューマー市場への進出。

という3パターンが考えられます。今回のPhotoshop for iPadは、プロシューマー向け。Frescoはアナログのイラスト層のデジタル化や、スケッチアプリからのユーザースティールと考えられます。

このような予想が正しければ、今後Adobeはクリエイターの教育、育成や、クリエイティヴ行為そのものの啓蒙と並行しながら、よりカジュアルな新製品ポートフォリオをモバイルで展開していくはずです。

あわせて、新市場として Aeroなどにもベットしますが、こちらはARの文脈でみるよりも、Adobeが3D制作系ツールへ進出するかどうかという目でみるのが面白そうです。


まとめ

というようなことを踏まえ、ことしの基調講演、スニークプレビューで注目したいのは以下のあたり。以下のあたりを通じて、Adobeが市場サイズをどう判断しているか、プロシューマーやコンシューマーにシフトする前兆が見えるのか?をウォチしてみたいと思います。

見所ポイント
・3Dソフトにテコ入れが入るか?(これはAR文脈)
・外部パートナーにAdobeエンジンの提供があるか?
・コンシューマーよりのプロダクトや発表が多いか
・クリエイター人口を増やす系のメッセージを出すか?
・いっそAdobeが独自Instagramを出したりするか?


予想が正しければ、コンシューマー向けの新規サービスや提携でサプライズが出てくるかもしれません。Photoshop系テクノロジをインスタ・メッセンジャー競合に提供とか、そういう展開すらありえる感。

当たったら拍手大喝采、はずれたらご愛嬌ということで、お願いいたします。


注)今年もAdobeさんにお招きされて、MAXのためにロサンゼルスに来ています。金銭等のやりとりはなく、上記は手に入る事前情報をもとに、忖度なく予想したものになります。


<追記>参考資料2017年のAdobeの分析記事



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