第22節 いわきFC
前節を終えた時点で一時首位に立ったが、6/26に残されていた長崎VSいわき戦が行われ、長崎が勝利を掴んで首位となり、横浜は長崎と勝ち点3差の2位となった。
今節はアウェイでのいわき戦。7連勝をかけた一戦である。
Wikipediaによると2019年に7連勝を達成しており、それがチームの最多連勝記録となっている。
記憶力が低下している影響で、たった5年前の事だが全く覚えていなかった。
その7連勝の試合日程を振り返っていると、全ての試合を現地で観ていたいう事実が判明し、愕然としたのは別の話である。
いわきへ訪れるのは初めてだ。いわきへの行き方を調べた時に絶妙な遠さなのを知った。
基本的には公共交通機関を利用するのだが、いわきは新幹線では行けない場所であり、主要な手段とすると高速バスや在来線(特急)となっていた。
なるべく安く済ませたいと考えているが、今回はいろいろと検討した結果、特急とホテルのセットプランで行くことにした。
品川駅から特急ひたちに乗り湯本駅に到着した。電車もそこそこ好きなのだが、電車より降りたことのない駅に降りるのが好きで、駅自体も結構好きである。スタジアム最寄りの湯本駅はなかなか綺麗な駅舎となっていて、なかなか魅力的だった。
その湯本駅からシャトルバスに乗ってスタジアムへ向かった。
なかなかこぢんまりしているスタジアムだ。岩手の時も思ったが、このクラスのスタジアムになかなか巡り会うチャンスが無かったので、これはこれで良さを感じる。
今回はスタグルを堪能することにした。選んだのは豚壱の豚丼だ。これは間違いない逸品でのんびり食べながら試合開始を待つことにした。
今節のメンバー発表だ。
スタメンには村田が7試合ぶりに名を連ね、ベンチにはガブが4試合ぶり、英二郎が第7節以来のベンチ入りとなった。
試合は重苦しい立ち上がり。どちらもチャンスを生み出すことが出来ず、あっという間に時間が流れていった。
最初のチャンスは前半31分、福森のCKからボニが競り合うと、ボールがこぼれたところをボニ自らが押し込み先制に成功した。
先制後はボールが華麗に繋がり始め、眠っていた選手達が一気に目覚めだした。
しかし前半39分、自陣のタッチライン際でボールを奪われると、すぐにゴール前へボールが渡ると、いわきの有馬がシュートを強烈なシュートを放った。そのシュートを市川が抜群の反応で弾き出し大ピンチを切り抜け、前半は1-0とリードして折り返した。
ビハインドのいわきは後半開始からエースの谷村を含め2枚替えを敢行した。
後半13分、6人がかりで攻め込んでいた横浜は、カプリーニのシュートがいわきDFの手に当たったとアピールをしている一瞬の隙をつかれピンチを迎える。いわきがカウンターを仕掛け、5人が猛烈な走りで横浜陣内に攻め込んできた。横浜はボニ、拓海、市川という数的不利のピンチに。拓海がスルーパスを足に当てカットしたが、そのこぼれ球を西川潤が得意の左足を振り抜いた。万事休すかと思ったが、市川がまたもビッグセーブでチームを救った。
すると後半17分、カルロスがボールを奪うと、3人を経由し山根にボールが渡る。山根はダイレクトでグラウンダーのクロスを送ると慶治朗が合わせて追加点をあげた。
誰にも止められない慶治朗は3試合連続ゴールとなった。
さらに4分後、福森のスルーパスに反応したカプリーニが抜け出すと、ゴール前で華麗に切り返して落ち着いて決めきり3点目。
締めくくりは後半AT、村田の華麗な個人技でネットを揺らし4点目をあげた。
するとゴール裏からはプロのしるしが2試合連続で歌われ、熱気が最高潮のままいわきを退けた。
2つのビッグセーブでチームを救い、大量得点を呼び寄せた。
決めた選手達も素晴らしいが、この試合はこの男がMVPだろう。
追いつかせなかったことが勝利の要因だ。
観客を湧かせる素晴らしいフィードが何本も飛んだ。高精度のクロスにメッセージがある短いパスも素晴らしかった。
守備でもしっかりと粘りを見せてクリーンシートを達成させた。
貴重な先制ゴールをあげた。エンブレムを指さして雄叫びをあげた。
そして、周りのいわきサポーターが嘆くほどの強さで跳ね返し続けた。
カプへのスルーパスは圧巻。またもアシストを積み上げて目標の20アシストまであと8となった。
ゴールへは繋がらなかったが、カウンターで持ち上がり山根へのラストパスも凄かった。バウンドするボールをあんなに優しいパスを出せる選手はなかなかいないだろう。
2点目のクロスは絶妙だった。そして当たり負けしない強さに、鬼のような推進力で完全に右サイドをねじ伏せた。
いわきサポーターがため息をあげる時は、いつもこの男がボールを持っている。奪い続けて全く奪われない最強の男だ。
前半ATのビックチャンスは決めてほしかった。
初ゴールは遠いものの、躍動する姿は今シーズンナンバーワンの内容に見えた。
スタメン起用はリベンジの機会という事らしいが、その期待へ見事に応えてくれた。
持ち味のドリブルで切り裂き続け、そしてラストは左足でのゴラッソ。
守備でもチャンスを作らせず、完全に左サイドを制圧した。
自分の形を持ち、強い気持ちも見せつけ、ようやく本領発揮といったところか。
周囲との連携が合わない部分も多く、フラストレーション溜まる前半も、役者はしっかりと仕事をしてくれた。
抜け出した瞬間からゴールへの道筋が完全に見えていた。華麗なゴールで最高の夜へと変化した。
もう誰にも止められない。3試合連続ゴールで今シーズン5点目を決めた。1点決めたことでこんなにも変わるのかと驚きを隠せない。
ゴールハンターへと生まれ変わったが、献身的な走力は全く変わらず、ハイブリッドな最強の慶治朗が今後も牽引する。
2点目はこの男の守備から始まった。
FWはゴールが全てと考えているが、そろそろその考えも改めないといけないとも感じた。
今節も激しいプレスで貢献してくれたが、やっぱりこの男がゴールへブチ込んで共に歓喜したい。
ポストプレーで沸かせるも、少し空回り感もあった。
全然気がつかなかったが、この男は今年の公式戦に全て出場している。短い出場時間も多いが、安定してメンバー入りはとても素晴らしい。
リーグ戦3試合連発はならなかった。ライバル達が得点を重ねているが焦る必要はないぞ。
途中投入も6分後に負傷交代。大きな怪我でないと良いのだが。
スクランブル投入も、力強い寄せでピンチを摘み取った。
復帰戦としてはちょうど良かっただろう。試合翌日には契約延長を発表。このキャプテンと共に再びJ1へ返り咲きたい。
ハーフタイム中にスプリンクラーで突如びしょびしょに。その後は自ら水を浴びるパフォーマンスを披露。
格の違いを見せつける勝利だった。容赦ない粉砕劇は恐怖を覚えるほどだ。次節は8連勝の新記録をかけての戦いだ。大いに期待したい。
最高の笑顔で溢れた選手達。どこか風格が感じられる雰囲気だった。
宿泊先はいわき駅近くのホテルにしていた。試合後のいわき駅行きのシャトルバスは長蛇の列だった。事前に告知されていた時間前に並び始めたが、バスが来る気配が全く無かった。
20時35分頃にようやくバスが到着し、20時40分頃に到着した2台目に滑りこみで乗車できた。
並ぶのが10秒遅れていたら確実に2台目には乗れず、さらにバスに乗る時間が遅れていただろう。藤枝戦と同じく余裕を持った行動が必要そうだ。
一泊して午前中の特急ひたちに乗り横浜へ。ただ、前日出来なかった贅沢をするために、渋谷へ立ち寄ることにした。
暑くなってきたということでかき氷を食べることに。こちらは奥渋にあるオクノシブヤというかき氷屋だ。以前は同じ場所で別のかき氷屋が営業していたが、どうやら昨年にこのお店が入ったようだ。
到着しメニューを見ると気になるかき氷があった。
それは甘酒うめというかき氷だ。
4月の秋田戦前に寄ったかき氷屋で、苦手と思っていた酒粕入りのかき氷に挑戦し、意外と食べられると感じ、この日もチョイスしてみた。
食べてみるとやはり意外とイケると感じた。甘酸っぱい梅に甘酒がマッチして美味しかった。勝利後の贅沢はやはり最高だ。
首位長崎とは勝ち点差1に縮まり、3位清水とは同勝ち点のままとなった。三つ巴のが今後も続きそうだ。
次節は8連勝を目指して、三ツ沢に秋田を迎える。
チーム新記録を達成し、新たなフリエを見せてくれ。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?