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378日ぶりに空高く飛んだ・・・。

GKゴベッチから大きく蹴り出されたボール。タイミングを見計らい、一歩、二歩、助走を合わせる。力一杯踏み込んで、落下するボールに向けて378日ぶりに空高く飛んだ・・・つもりでした。

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どうも、ご無沙汰しております。藤牧祥吾です。先日、かろうじて所属させていただいているチームの公式戦に初出場してきました。今回は出場に至るまでに懸けてきた想いを綴ります。

きっかけは、1通のLINEからでした。

『いつ、来れるんですか?』

ギクッ。半年ほど前に1度参加しただけで、今日まで音沙汰もなく過ごしていたことがバレていました。

まず、恥ずかしい話、今年に入って、運動といえる運動は自宅から会社までの片道8キロを週に1.2回自転車で通う程度(それ以外は電車通勤)。あんなに好きだった筋トレも皆無。日々、細々としていく弱々しい体を見るたび『そろそろ、鍛えないと・・・』と焦燥する反面、「まだ大丈夫だろ」と今日まで目を逸らしてきました。

目を逸らし過ぎて、駅までダッシュして乗り遅れたこともしばしば。完全に脳と筋肉がマッチしていない状態。

そう、試合なんてどだい無謀な話でした。

もうあの頃のように飛んだり跳ねたりできないのか・・・と諦めかけていたところにさっきのLINEがきたわけです。つづきにはこう書いてありました。

『今度の試合、人数足りないので来れますか?』

なるほど。
人数が足りないのはサッカーでは致命的だ。
そもそも人が集まらないほど緩いのか?
人数が足りないなら、参加するだけでも戦力になれるかもしれない?
この身体でもひょっとしたら役に立てるかも⁈

と、安易な考えで『行くわ!』と返事をしました。

よし、そうと決まれば、できる限りしっかりと身体を作ってくのが礼儀というもの。試合まで約2週間。一般的に2日休んだら取り戻すのに4日はかかるというが、半年休んだからといって1年もかけるわけにはいかない。2週間で戦力になるところまで持っていこう。

ということで、試合に向けて体作りを始めました。

まずは、軽いジョギングから。
仕事から帰宅後、毎日家の周りを走った。雨の日も風の日も走り続けた。そう、メロスのように。

次に、ボールタッチの感覚を取り戻さないと。しまった、家にサッカーボールがない。練習場所もない。仕方ない、サインボール用の2号級でリビングで調整しよう。0歳児と遊ぶフリをして、ひたすらボールに触れた。右へ左へ。フィーリングは悪くない。いいぞ。

よし、最後は調整としてやっぱり試合形式がしたい。と、思っていたところ、たまたまフットサルの誘いを受けた。これはついてる。
試合前日に、ようやくちゃんとしたボールに触ることができた。
体も割と動く。よし!いいぞ、藤牧!

そして、ついに当日を迎える。

あれ?腰が痛いぞ?

そうだ、昔からピッチが硬いところで動くと腰が痛くなるんだったー。_| ̄|○ 

こんなところで痛がってる場合じゃないと、インドメタシン配合クリームを塗りまくり、痛みを抑えながら、用具の準備を始める。

昨年の11月末ぶりに閉まってあるスパイクを取り出す。
すね当ても持って、バンテージも一応持とう。
着替えもよし、と。
気分は遠足の準備をしているようだ。ワクワクしてきたぞ。

行き道で、バナナとウイダーとミンティアも買った。
よし、準備OK。
さぁ、スーパーゴールを決めてギャフンと言わせてやろうじゃないか!

合流して、間もなくあることに気付いた。
“た、足りてる・・・”
予想以上で、15人ほど、集まっていた。

ウォーミングアップ始めて、またあることに気付いた。
“は、激しい・・・”
バチバチと激しい球際。ビビってしまった。

試合が始まり、ベンチを温めながらさらにあることにも気付いた。
“う、うまい。” 
華麗なパスワークに、キレキレのドリブル。
落ち着いた試合運びに、監督が声高々に指示する様子など、県1部リーグとは思えないクオリティだった。

あっという間に、1点、2点と得点を重ねる。

本来なら均衡した展開に、途中出場からの決勝点をイメージしていたが、ダメ押しの追加点でも悪くない。
“よし、みんなの流れに乗って俺も点を取ろう。” 

交代枠がどれほどあるかは分からないが、怪我人やら足がつったやらで、残り10分ほどでついに出番が回ってきた。

久しぶりのピッチだ。

なんと公式戦の出場は、膝の内側側副靭帯を怪我した9月1日ぶり。
378日ぶりにピッチに立つ。アドレナリンもMAXだ。

出場してすぐにゴールキックになった。

さぁ、挨拶代わりの一発を見せるときがきた。

GKゴベッチから大きく蹴り出されたボール。タイミングを見計らい、一歩、二歩、助走を合わせる。力一杯踏み込んで、落下するボールに向けて378日ぶりに空高く飛んだ・・・

“ボコッ“

“イテッ”

挨拶どころか、その場で倒れる。

そして耳の裏、出血。

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気持ちは、空高く舞い上がったつもりでしたが、
飛んだのは、たったの6センチ。(目撃者証言)

その後一度も競り合いで勝つことなく、点も取れず、なんなら何ひとつ活躍することなく、試合を終えた...。


〜今日のまとめ〜

『継続するから、力となる。』


続けることの大切さを改めて感じた2020年の秋でした。こんな私を受け入れてくださったチームメイトに心から感謝します。


最後までご拝読いただきありがとうございました‼︎

では、また。



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