歌が刺さったVtuber紹介

何故かVtuberを紹介すると毎度怪文書になるのですが、対象を1人に絞ると書いていく内に熱量が上がっていってそうなってしまうんですよね。なので人数を増やせば比較的静かな文章になるのではないか、いやなるだろう、なってくれ頼むという思いを込めながら「僕に刺さった歌を歌うVtuber」を端的に紹介していきたいと思います。

ヨシナ

僕の怪文書の主な被害者は彼女なのですが（すまない）、まあそれだけ人を狂わせる歌声をお持ちという事で1つ……。特徴としては撫でるような甘い歌声に、儚さを感じさせつつも良く伸び、力強さも持ち合わせた独特の声質が挙げられるでしょうか。そして抜群の歌唱力。声だけで人を仕留めに来るタイプのVtuberです。

安直なバブみであるとか、或いは手をぐいと引っ張っていくような慰めや鼓舞の仕方ではなく、手を取るだけで歩く事を促すような、もしくは優しく背中を押すような絶妙な距離感。真に人を狂わせるのはそういった儚い何かなのではないか。つまりソーシャルディスタンス……昨今の恋愛歌が「私と3密になってください！」というインスタントなものであれば、1密から2密へ、2密から3密へと段階を踏んで感染に至る、そういう段階を重んじるスタンス……そういう何かだ。それでいて1密にも至らず歌声だけでヨシナというミームに感染させる力を持ったシンガー、それが彼女……何を言っているのかわからなくなってきたな。次いこ次。

yosumi

喫煙している事を公言するVtuberというのも珍しいと思うが、それはそれとしてその真っ黒な肺のどこから絞り出したのかと思うような、儚げで憂いを湛えた歌声が特徴。

「透き通った」と「ハスキーな」の中間くらい、或いは混ぜ込んだとしか表現しようのない声が染み込むように耳に優しいですね。現代人が生活で潤いを失い、そういった渇きに染み込む……いや違うな、むしろ孤独な夜に寄り添う共感性、そちらの方が近いかもしれない。……では今耳に染み込んで来たものは何だ？ 気づいたら何かが染み込んでいる、yosumiはそういう力があると思います。それはそれとして、1/1d6のSAN値チェックです。

龍ヶ崎リン

およそ怪文書を書かないという行為は無理だとわかってきた所で、少し毛色の違うシンガーも紹介しよう。

アップテンポな曲に女性低音が心地良いですね。ネオン輝く街を走り抜けるような疾走感、それでいて走りすぎない抑制の効いた低音。彼女の特徴はこの女性低音で、かつラップが歌える点でしょうか。殴りつけるように連続でリリックをぶつけて来る時もあれば、諭すように歌う時もあり、どちらでも低音の声質がプラスに働くシンガーです。巷ではバカ王とか言われてるけどなぁ、けどなぁ……（長考）……リンちゃんは歌が上手いんだぞ！（奥ゆかしく目を逸らす）

燦鳥ノム

企業公式Vtuberという珍しい立ち位置で、かつそれが清涼飲料水やウィスキーで名を馳せるSUNTORYなのだから驚く他ない。

そのキャラクターに合った瀟洒で淑やかな声は大変お耳に心地よいですわね。SUNTORYさんがVtuberをご投入なさると伺った時は「ウィスキーを試飲なさった状態で企画書通されまして？」と存じましたが、どうにも本気でいらした様で、しかも彼女もそれに応え得るアーティストでいらしたのですから脱帽する他ありませんわ。

因みに僕はSUNTORYさんがラフロイグを輸入してくれて大変嬉しいです。私は自分の意志でこの文章を書いており、SUNTORYプロパガンダ事実は存在しません。

BOOGEY VOXX

ラップ担当のFraと歌唱パート担当のCiの2人組ユニット。力強いCiの歌声にFraの軽快なラップが独特の疾走感を出している。彼らの特徴は真面目にHIPHOPやってる点だろうか。つまり格好いい、ダサくない確固たる何か……仮想の世界で虚像ではない何かを確立しそうな勢いとか、そういうのが彼らにはあると思う。「父さん会社辞めてHIPHOPで食っていこうと思うんだ」と親父が急に言い出したらぶん殴るが、彼らならやっていけると信じるに足る実力と覚悟、そういうのがある。たぶん。

youtubeには無いけどZAN!! SHOW!! TIME!!という曲がお気に入りです。しょーもない残暑の感慨をこんなに格好良く歌える事ってある？？

somunia

最後に1人紹介して終わろうと思う。

世界観だ。

それ以外に彼女を語る言葉を僕は持たない。何をカバーしても自分の世界観に染め上げてしまう、そういった強さ。その世界観が一体どういったモノなのかは、実際曲を聞くなり彼女のアーカイブを観て頂くのが一番だと思う。というか僕の怪文書という色眼鏡を通して彼女の世界を見るのはあまりにも冒涜的なので、僕はもう口を噤む事にするよ。

あとがき

誰か怪文書にならないマトモな文章の書き方教えてくれ。