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#868 人生100年時代は幻想

人生100年時代って言葉があるが、現実は、人口減少による人手不足である。日本国内では高齢者に対する雇用需要が高まっている。

70代はおろか80代でも現役で働く人が珍しくなくなっている。

高齢になっても仕事がやりがいで、楽しく現役で続けているのなら何ら問題はないと思うのだ。

しかし、現実には多くの高齢労働者は、経済的理由から本当はやりたくない「ご飯を食べる為の仕事」をやらざるをえない状態ではないだろうか?

不本意ながらも生きるためにやりたくない仕事をするという現実は、経済学および幸福学の視点から分析する。

経済的側面から見れば、高齢者の活用は労働力不足の解消となり、地域経済における生産性を上げる一つの手段と言えます。しかし、高齢者が厳しい労働環境下で働かざるを得ない状況は、長期的に見て持続可能な経済モデルであるとは言えません。この状況は高齢者自身の生活の質や安全性、そして社会全体の持続可能性を脅かすものであり、その結果が経済的な恩恵を上回る可能性もあります。

一方、幸福学の視点からは、働き続けることが必ずしも高齢者の幸福につながるとは限りません。彼らの能力や興味、ケアのニーズを考慮しない仕事は、彼らの心理的な健康と幸福感をおびやかす可能性があります。

言い換えれば、経済的な必要性と高齢者の幸福が必ずしも一致するとは限らないのです。そのため、高齢者が働かざるを得ない現状を解決するためには、働くことを選択する自由と優れた労働環境を提供することが、経済的・社会的な持続可能性と高齢者自身の幸福につながる可能性が高いと言えます。

結論として、人口減少と高齢者の求人需要の高まりによる現象は、単に労働力不足の解決策を見つけるだけでなく、高齢者の幸福と地域の持続可能性を考慮する必要があるという、現代社会の課題を見つめるきっかけとなります。これは、社会全体の経済的な価値と高齢者の幸せを同時に追求する新たな写真を描く必要性を浮かび上がらせています。

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