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#851 工業力の強いニッポン

戦争や有事の際に国内で物資や装備品を生産できる国は、経済学の視点から見ても強いと言えます。これはいくつかの理由によるものです。

まず第一に、国内で生産ができることによって、外国からの依存度が低くなります。国際情勢や外交関係の変動などによって、外国からの物資や技術の供給が途絶える可能性もあります。そのような状況下で国内で生産ができることは、国の安全保障や独立性を確保するうえで重要です。

第二に、国内産業の発展によって経済の多様化や技術の向上が促進されます。国内で物資を生産するためには、製造技術や工場施設、労働力などが必要です。これらの要素が国内で充実していると、産業の発展やイノベーションが進む可能性が高まります。技術の向上は、産業競争力の向上につながり、経済成長を促進することができます。

さらに、国内での生産は雇用創出にもつながります。戦争や有事の際には、多くの人材や労働力が必要となります。国内で物資を作ることによって、製造業や関連産業において雇用が増加する可能性があります。結果として、国内経済の活性化や所得の増加が期待できます。

ただし、国内生産にはいくつかの課題も存在しています。例えば、国内に必要な資源や技術がない場合、あるいはコストの面で競争力が低い場合などは、他国からの輸入に依存せざるを得ない場合もあります。また、国内生産のためには、大規模な投資や労働力の確保など、多くの要素が必要となります。これらの課題をクリアするためには、政府のサポートや産業政策の実施が重要となります。

経済学の視点から見ると、国内で何でも作れる国は、自給自足に近く、経済的に強いと言えます。しかしながら、国際間の経済・商業の複雑性や依存関係を考慮すると、完全な自給自足には至らないこともあります。よって、国内生産の重要性は認識されつつも、国際的な経済関係や貿易の保護主義の問題とのバランスを考える必要があります。

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